乳腺外科のお仕事
日本において、乳癌の患者数は増加の一途をたどり、現在1年間に約6万人の方が乳癌と診断されています。また、年間約1万人の方が乳癌で亡くなっており、50代女性の死亡の第1位となっています。マンモトーム生検、術前・術後化学内分泌療法や乳房温存療法、リンパ節生検などの検査が行われ、乳癌の治療は、手術やホルモン療法、化学療法、放射線治療など多岐にわたり、特にその専門性が要求される疾患です。また、乳房の病気への関心の高まりにより、乳腺の良性疾患で来院される方も年々増えてきています。専門医師、薬剤師、看護師、放射線技師、細胞診断士など各専門家と連携し治療に当たっています。2000年頃より乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診の早期受診を推進することを目的として行われる世界規模の啓発キャンペーン”ピンクリボン”が始まり、乳がんのセルフチェックや定期検診など乳がんに対する意識が高まりつつあります。
乳腺外科で働く看護師の声
乳がんは、臓器別がん罹患率第1位となり、現在も増加傾向にあります。治療期間も長く、乳がん患者さんやそのご家族は、病気や治療へ不安を抱えています。そのため、乳がん患者さんとそのご家族により専門的な治療やケアができるように医療スタッフが連携をとり、患者さんがどこでも不安や心配ごとを相談でき安心して過ごせるようにチーム医療を行っています。また、補整下着の選択、乳房再建法の説明、脱毛時のケアなど治療に伴うボディイメージ変容に対しての相談や、リンパ浮腫予防のための指導、すでにリンパ浮腫を発症している患者さんの相談にも乗っています。手術後も治療が続くので、外来受診の際に病棟に立ち寄られる患者さんが多く、少しずつ元気になられていく姿が見られるとうれしいですね。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。