採用につながる退職理由、落とされてしまう退職理由とは?
退職・転職時に欠かせないものとして、退職理由があります。
入職したい職場の応募書類や面接では、退職理由は必ず聞かれます。
正直な理由をそのまま伝えても問題ないものもありますが、なかには、あまり良い印象を与えずに落とされてしまうものもあるので、注意が必要。
退職理由については、何をどのように伝えるか事前にしっかりと用意をしておきましょう。
この記事では、転職時にどんな退職理由ならそのまま伝えていいのか、また、上手にカバーして伝えたほうがいいのか、前編・後編の2本立てでポイントやコツをまじえながら解説します。
面接・応募書類の「退職理由」とは
看護師を退職した後、転職活動で躓きやすいのが「退職理由」です。
「なぜ辞めたのか?」という退職理由は、履歴書・職務経歴書などの応募書類に記載する必要があり、面接でも、辞めるに至った理由は聞かれることがほとんど。
退職理由については、せっかく入職した職場を辞めるのですから、どうしてもネガティブな内容になることもあるでしょう。けれど、ストレートに本音を伝えたり下手にごまかしたりすると、
「人間関係のストレスはどこにでもあるのに。不満が多い」
「この職場でも同じように頑張れないのでは?」
「その理由ではいまいち納得できない。どういう人なのかよくわからない」
というように、マイナスの印象を与えてしまいかねません。
まったくの嘘を伝えることはNGですが、同じ理由でも伝える角度や内容を工夫することによって、相手に与える印象はまるで変わります。
事前にしっかりと、転職活動で合格できる「退職理由」を用意しておきましょう。
退職理由に盛り込むべき2つの要素
退職理由に盛り込みたい要素は大きく2つです。
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1 納得してもらえる退職理由であること2 自分自身の熱意が伝わること
転職活動では、採用担当者が「この人は、こういう看護師ね」と納得できないとなかなか合格に至りません。
退職理由がネガティブだったり、曖昧だったり、十分に納得できないものだと「よくわからない」と思われてしまい、その他に良い応募者がいたときは、その人に決まってしまうでしょう。
だからこそ、納得してもらえる退職理由であることがとても大切なのです。
また、納得してもらうだけではなく、志望動機につながる「今後やりたいこと」「目指す看護師像」が伝われば、評価が高くなります。
正直な理由を伝えて大丈夫な退職理由
退職理由の本当の理由をそのまま伝えても納得してもらえて、マイナスなイメージにならないものがあります。
結婚・妊娠・出産
家庭の事情やライフステージの変化で、以前の職場では働くことが難しくなったのであれば、退職はやむを得ないこと。
応募した職場は、その点がカバーできるシフト体制や、子育てを応援してもらえる環境があるなど、採用担当者が納得ができるものであれば問題ありません。
配偶者の転勤
転居が原因の転職はとても多いので、こちらもそのまま正直に伝えて問題ありません。
看護師は国家資格で、しかもエリアによっては特に、人手不足。配偶者の転勤にともなって転職をしても、新たな土地で看護師として働き続けられるのが看護師ならではのメリットです。
もしも、配偶者が一定期間ごとに転勤があるのであれば、期間限定で全国各地の病院や介護施設で勤務していただくという「バックアップナース」という働き方もあります。
また、正職員よりも転職活動の準備が楽で、期間が区切られているので転職しやすい「派遣看護師」としての働き方もあるので、気になる方はこちらもチェック。
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介護
家族の介護が原因での転職も、そのまま正直に伝えてまったく問題ありません。
むしろ、入職後に協力してもらえたり、あらかじめ配属先を考慮してもらえる可能性があるので、具体的にどの時間帯に、どのぐらい出勤できるのか伝えておくと安心です。
留学・勉強
仕事をやめてしばらくブランクがあっても、「勉強のためで、学んだことを次の職場で活かしたい」と“志望動機”につなげることができれば◎。
しかし、説明が足りないと、採用担当者は「この人は理由をつけて辞めて、海外やどこかに逃げたくなるタイプかも。この職場でも長続きしないかも」と思ってしまうかもしれません。
そうならないよう、勉強した理由・どういったことを学んだか・どう活かしたいのか、仕事に対する前向きな姿勢をしっかりとアピールしましょう。
目指すキャリア、スキルアップ
転職の理由はライフステージの変化でもなく、また、留学でもしてない……。辞めるときに、こういう具体的な理由がない看護師も少なくないのでは。
けれど、目指すキャリア、スキルアップのためという退職理由はポジティブで、志望動機にそのままつながるので、正直に伝えても◎。
応募した職場でも以前と似たような環境であれば、採用担当者からは「?」と思われるでしょうが、新たな職場では実現可能なものであれば、説得力があり、納得できる前向きな退職理由です。
続いて、後編の記事はこちらをクリック!
後編では、面接や応募書類でそのまま伝えてしまうと不採用につながりやすく、伝え方・内容を工夫したほうがいい転職理由を紹介します。
転職理由としては多い、「人間関係の悩み」「残業の多さ・多忙」「自信がない」「待遇」といったものを、どのような言い方で何を伝えるといいのかポイントやコツを解説しています。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。