透析の仕事
腎不全で人工透析が必要となった患者さんは、シャント手術を行い、手首に血液の出入り口をつくってそこから透析機器に血液を通し、きれいにして体内に戻す「人工透析」が必要になります。この人工透析をするには週に2,3回通院しなければならず、それを欠かすと重篤な症状が出てしまいます。そのため、患者さんの心理的負担・体力的負担も相当なものであるといえます。
透析看護とは、透析患者さんが腎不全に伴う病気を発症しないために防止する事と、腎臓機能を人工的に代替するので、その補助を行い、それに伴う機械の操作を行うことです。具体的には、機械(コンソール)の操作、プライミング、穿刺、抜針、止血、透析中のバイタルチェック、患者さんの健康管理・指導等があげられます。
透析で働く看護師の声
私は新卒で透析ナースになりました。「透析は患者が大変だ」「透析はつぶしがきかない」とよく言われますが、私は職場環境に恵まれ、楽しくやらせていただきました。
私の場合、最初の数か月は穿刺以外の業務と、先輩ナースの穿刺介助をしました。慣れてきた時に血管が真っ直ぐな人から穿刺をやり始めるといった感じです。新人ナースが穿刺をするというと、顔をしかめる患者さんもいらっしゃいます。それでも中には「私の腕で練習しなさい!」とおっしゃってくださる患者さんもいて、大変ありがたかったです。
透析は専門性が高く、つぶしがきかないとよく言われますが、とても奥深く、他領域の疾患の知識も意外に必要です。また生活調整が必要な疾患ですので、患者へ生活指導するための能力も求められます。(ただ、業務が特殊ですので、病棟に移動になった際、清拭すらまともにできず、かなり落ち込みました…)
透析は合う合わないがはっきり分かれるといいますが、合う方は10年以上続けていられる方もいらっしゃいます。認定看護師の資格もありますし、是非チャレンジされてみてはいかがでしょうか?
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。