ICUの仕事内容
ICUは「Intensive Care Unit」の略で、日本語に訳すと集中治療室を意味します。おもに重篤な急性機能不全の患者さんの様態を24時間体制で管理し、高度な医療設備・検査設備を駆使して密度の濃い医療、看護を提供します。
内科系、外科系問わず、呼吸、循環、代謝など、さまざまな症状の患者さんの看護に携わることができ、かつ高度な専門医療が施される環境であるため、あらゆる状況にフレキシブルに対応できる、質の高い知識・スキル・判断力が身に付きます。
ただ反面、重篤な臓器不全等により生命の危険に晒されている患者さんが多いため、当然ながらICUで働く看護師にかかるプレッシャー、果たすべき責任は、想像以上に大きくなります。重篤な患者の看護中心なので、必然的に「患者さんの死」に直面する頻度が高く、精神的負荷が高い現場です。
ICUで働く看護師の声
私は整形外科、呼吸器科、消化器科で5年間の病棟経験を経て、ICUに配属されました。もともと急性期ケアに興味はありましたが、実際に現場で働き始めて実感したのは、知識を実際の看護につなげることの難しさでした。たとえば、この疾患ではこういう症状が出ると頭では分かっていても、実際に患者さんと向き合ったとき、瞬時に知識を行動に結びつけることができないのです。ICUは、重篤な患者さんが多く、毎回症例も異なるので、最初は軽いパニック状態でした。しかし一度触れた症例については、その際に行った治療や看護を忘れないようにメモし、頭の中でイメージトレーニングを繰り返しました。その結果、断片的だった知識と、目の前の患者さんの症状が、少しずつ重なるようになり、現場の看護に活かせるようになっていきました。
ICUで仕事はとてもハードですが、本人のやる気次第で、驚くほど成長できる環境でもあります。短期間で大きくステップアップしたいという方にはおススメです。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。