脳神経外科のお仕事内容
脳神経外科は、おもに脳外科領域の中でも脳血管疾患の急性期ケアを担当する診療科です。具体的には、脳出血(高血圧性、血管異常、くも膜下出血など)、脳膿瘍、脳梗塞、頭部外傷のほか、頭頚部の外科的疾患を扱います。入院期間が比較的長く、患者さんは70歳以上の高齢者が多い傾向にあります。
脳神経外科の患者さんは、意識レベルの低下や脳障害により、言葉による対話が難しいケースも少なくないので、看護師自らが能動的に患者さんとコミュニケーションを取る必要があります。また脳神経外科で扱う病態は、わずかな対応の遅れが患者さんの生命予後を大きく左右することから、麻痺、眼球運動、JCSといった異常をいち早く察知する能力が問われます。
そのため脳神経外科で働く看護師には、患者さんと意思疎通を図る行動力、患者さんの状態を的確に判断する洞察力・観察眼が求められます。
脳神経外科で働く看護師の声
看護師になって、入職と同時に最初に配属されたのが設立されたばかりのSCU(脳卒中集中治療室)でした。もともと脳外の急性期ケアに興味はあったのですが、最初のうちは言葉を発することができない患者さんへの対応に戸惑いとても悩みました。
あるとき、患者さんが顔をしかめているのを見て「大丈夫ですか?痛みますか?」と声をかけたところ、瞬きをして返事をしてくれたことがありました。これを機に、患者さんの状態に応じた意思疎通方法を色々模索するようになっていきました。
脳神経外科の患者さんは、思うように意思表示できない方も多いため、自ら積極的に患者さんと関わり、個々の患者さんの心身の状態を適切に理解することを心がけて看護を行っています。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。