メイクが濃い?態度が悪い?看護学生がやりがちな失敗と対策を解説
看護実習中はとにかくやることが多く、毎日がハード。
一生懸命頑張っているのに『身だしなみ』や『態度』について厳しく注意されると、自己嫌悪になるしショックを受けてしまいますよね。
しかし、看護学生のほとんどは社会人経験がありません。そのため、これまでは当たり前のようにしていた身だしなみや行動が“看護学生がやってはいけないこと”“看護師としてNGの振る舞い”であることが多々あるのです。
そこで今回は、看護学生がやりがちなNG行為8つを【学生やりがち】【行動】【マナー】【患者さん】の4つのカテゴリーに分けてまとめました。
【学生やりがち】【行動】編に続く、この記事【マナー】編では、看護学生の身だしなみやしぐさ・振る舞いについてのNG行為を解説します。
先輩看護師が看護学生だった時の体験談や、失敗しないための対策も具体的に紹介しているので、看護実習を乗り切るためにぜひ参考にしてください。
→続く【患者さん】編では、患者さんと話すときの口調や情報漏洩についてのNG行為を解説します。大問題に発展しかねないことなので要チェックです。
NG⑤ だらしない態度
看護実習でやってはいけないことの5つ目は、だらしなさを感じさせたり、不真面目に思われる態度をとること。
たとえば、
- 壁にもたれる
- 頬杖をつく
- ペンを回す、カチカチさせる
- 髪の毛をしょっちゅう触る、自分の爪をぼーっと見る
- 患者さんに声をかけずに患者の部屋の椅子に座る
など。
他人の目は厳しいです。自分自身では許容範囲のしぐさと思っていても、はたから見ると“看護師にふさわしくない”“不真面目”と映ることがあるので注意が必要です。
失敗談「患者さんに誘われて一緒にテレビを……調子に乗りすぎた」
- Tさん 30代後半 美容クリニック勤務
- 小児科に実習に行っていた時の話です。喘息で入院していた中学生のMちゃんという患者さんを担当していました。Mちゃんは病状も落ち着いていて、退屈していて、私が来るのを毎日楽しみにしてくれていました。
好きなアイドルも同じで、たまたまその日は好きなアイドルが生放送でテレビに出る日でした。Mちゃんに誘われて、ベッドのカーテンを閉めて2人でテレビを見て大盛り上がり。
そのタイミングで、いつもより早めに検温に来た担当看護師さんに見つかってしまい、「実習に遊びに来てるの!?」と怒られてしまいました……。
この行動は正しいのか、周りからはどう見えるのか、ちゃんと考えていませんでした。つい調子に乗ってしまったと大反省しました。
対策
だらしなく見えたり、不真面目に見えたりする動作をしないための対策やコツを紹介します。
✔ 常に緊張感、責任感を持つ
気の緩みはどうしても行動に現れてしまいます。看護実習中は常に気を引き締めましょう。
✔ 撮影されていると思う
常に全方位から撮影されていると思うことで、ちょっとした動作にも気をつけることができます。撮影データが残ると想像してみると、今自分がとっている行動はどうでしょうか。客観的に考えてみましょう。「このぐらいいいや」「今、誰も見ていないし」という油断は禁物です。
✔ 筋力をつけておく
疲れてくると、もたれるなど体をどこかに預けたくなってしまいます。筋力をつけてきちんとした姿勢を保てるようにしましょう。
✔ 普段の行動から正す
困ったことが起きたり、集中していたりすると無意識にやってしまうしぐさや行動ってありますよね。ついついやってしまう行動は、ほとんど普段の自分の習慣や癖からきています。爪をいじる癖や前髪を気にする動作など、看護師また社会人としてふさわしくない行動は、日頃から正すようにしましょう。
NG⑥ メイクが濃い、ネイル、ヘア、香り、アクセサリー
看護実習でやってはいけないことの6つ目は、身だしなみを超えたオシャレをすること。
濃いメイク、ネイル、明るいヘアカラー、香り、アクセサリーは基本的にNGです。
禁止されている理由は、医療行為を行なう現場では衛生的でなく、医療事故の原因になったり、患者さんを傷つけたりする可能性があるからです。
メイクについては、ナチュラルメイクが基本ですが「ノーメイク」がルールな実習先も少なくありません。
ネイルや明るいヘアカラー、香りについては、基本的にほとんどの実習先でNG。規程になかったとしても、看護業務に必要がないオシャレはいい印象を与えないでしょう。
ピアスなどのアクセサリー類は、看護実習中は外しましょう。
失敗談「マツエクはいいよね♪→怒られ、禁止項目に追加」
- Sさん 30代前半 大学病院 循環器内科病棟勤務
- 実習先の病院は、ベースメイクと眉毛以外のメイクはNGでした。それじゃあまりにもさみしいと思い、実習前にバッチリまつ毛のエクステにチャレンジしました。
よくある“すっぴん動画”でも、マツエクやカラコンはしていますからね。だから、マツエクはメイクじゃないし大丈夫だよね〜♪なんて思ったのですが……考えが甘かったです。
私の目元は想像以上に目立っていたようで、実習先でご指導を受けてしまいました。後から聞いた話だと、「マツエクも禁止」と規則に追加されてしまったようです。
対策
メイクや髪、香りなどの身だしなみで注意を受けないために、押さえておきたいポイントを紹介します。
✔ 実習病院の指示に従う
看護実習先によって規則が異なるので確認をして、ルールに従いましょう。まつ毛エクステンションやカラーコンタクトレンズをしていてもノーメイクだと考えている人もいますが、自分で判断しないように。思い込まず、事前に確認したり調べたりしましょう。
✔ メイク可の実習先でも清潔感を重視
たとえメイク可の看護実習先でも、基本的にはナチュラルメイクのことです。目元のラメや、色の濃い口紅などは避けましょう。
✔ 髪色は明るすぎず自然に
実習開始の数か月前から、ヘアカラーのトーンを暗くしたり、地毛を伸ばしてハイトーンの部分をカットしたりして、自然な髪色に見えるよう整えていきましょう。忙しい看護実習期間中は髪色のメンテナンスをするのも大変。あらかじめ調整しておくほうが楽です。
✔ 香りは無香料
香水をつける看護学生はいないと思いますが、盲点なのがハンドクリームやヘアケア製品、柔軟剤。ニオイへの感度は人それぞれ。化学療法中の患者さんは、通常よりもかなりニオイに敏感になる人もいます。自分ではその製品のニオイに慣れてしまっている可能性もあるので、自分の臭覚を判断基準にしないほうがいいでしょう。無香料を選ぶようにすると安心です。
成功談「地味メイク&ヘアにしたら、平穏無事に過ごせた」
- Mさん 20代前半 がん専門病院 消化器外科病棟勤務
- 実習先の病院はメイクはOKでしたが、明確な基準がありませんでした。けれど、私はもともとの顔の作りが派手だったので、目をつけられないように細心の注意を払いました。
メイクは就活生の面接時を参考に、ちょっと地味すぎるかな?というぐらいに。髪の毛はしっかりまとめました。おかげで、特に看護師さんからも注意されることはなく無事に過ごせました。
→続いて、看護実習でやってはいけない!NG8選【患者さん】編は「コチラの記事」へ。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。