看護実習を乗り越えるにはどうすればいい？先輩看護師の成功体験談を紹介！
看護実習期間中は精神的なストレスに睡眠不足といった体力的な負担など、辛いことが山盛り。
そんな看護実習を無事に乗り切れるか、より辛いものになるかは、対人関係によって大きく変わります。
この記事は、かつて学生だった看護師の皆さんから『看護実習を乗り切るためのコツ』『実際に乗り越えた方法』を聞いてまとめました。
前編・中編に続いて、後編では、実習指導者や先輩看護師と上手にコミュニケーションをとって看護実習を乗り越えた先輩たちの経験談を紹介します。
乗り切る方法5◆実習指導者からの印象を良くする
看護学習を乗り切る方法の5つ目は、実習指導者に良い印象を持ってもらうことです。
実習指導者からの当たりがキツイか優しいかで、看護実習中のストレスは大きく変わります。
例をあげるので、考えてみましょう。
看護学生に対して、実習指導者が心の中で、「この人は何を勉強してきたの？」「熱意はあるの？」「信頼できない！」「そんなことをするのはやめて！」などと思ったとしたら……その看護学生への接し方はどうなるのでしょう。
実習指導者は、「基本的なことから教えないといけない」とプレッシャーやストレスを感じ、よりいっそう指導が厳しくなり、看護実習が余計に過酷なものになるのではないでしょうか。
逆に、「勉強してきたな」「ハキハキしていて、聞き取りやすいし、伝えたいことが明瞭だ」「スタッフや患者さんへの言葉遣いがきちんとしている」というように印象が良ければどうでしょう。
褒められることが増えるなど、有益な看護実習となりそうですよね。
実習指導者との相性もあるとはいいつつ、「この看護学生頑張っているね！いいね」という印象があれば、とても強いです。なんとしても看護実習を乗り越えるために、指導者には良く思われたいですよね。
経験談「受け持ちの患者さんを最優先に勉強→褒められた」
Mさん 20代前半 がん専門病院 消化器外科病棟勤務- ひとまず受け持ちの患者さんの現病歴、既往歴についてはしっかり事前学習をするようにしていました。
実習中はとにかく調べることや勉強すること、記録すること、さらには国試の勉強などやるべきことが盛りだくさん。つい、頭の中がパニックになりがちでした。
でも一番大事なのは、受け持ちをさせていただく患者さんのこと。なので、最優先に受け持ちの患者さんの病態や基礎疾患やお薬について勉強するようにしていました。そうしたら、指導者さんからも感心されたり褒められることが多かったです。
看護学生の皆さんは時間も足りず、思うように勉強できない日もあると思いますが、受け持ちの患者さんのことはしっかり勉強しておくといいと思います！
経験談「懐に飛び込んで、良好な関係に」
Sさん 30代前半 大学病院 循環器内科病棟勤務- 私はあえて、怖いと有名な指導者には積極的に自分から質問にいくようにしていました。
みんなだいたいビビって話しかけないので、指導者さんも「学生は実習に消極的」と思っていたみたいなんですね。
質問すると「そんなことくらい自分で調べなさい」と言われたこともありますが、だんだんと私もコツをつかんでいきました。
「〇〇さん（指導者さん）が実習中にやっておいて良かった勉強はありますか？」「〇〇さんは、担当の患者さんとコミュニケーションをとる時に意識していることはなんですか？」など、その指導者さんの看護観にふれるような質問をするようにしました。そうすると、喜んで答えてもらえることが多かったです。
きっと指導者さんも、学生指導に熱心だからこそ厳しく指導されていると思うので。「怖い」から関わらないのではなく、自分から積極的にコミュニケーションをとることを心がけるとずいぶんと実習も楽しくなりました。
当時、怖いと思っていた指導者さんとは今同じ病棟で働いていて、ときどきご飯に行くほど仲良くなりました。
Point！実習指導者に質問する時のコツ
実習指導者とコミュニケーションをとる際は、ただやみくもに話かけるのはNG。
質問する際には気を付けておきたいポイントやコツがあります。
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実習指導者に質問する前にチェック！
- ✅調べてわかること、基本的なことは聞かない。
✅受け持ちの患者さんの既往歴についてはしっかり事前学習。
✅指導者自身が意識していること・経験してきたことなど、その指導者ならではの回答がもらえることを聞く。
✅及び腰にならず、積極的に質問して熱意をアピールする。
乗り切る方法6◆先輩に相談する、話を聴いてもらう
実習中は、勉強不足を痛感して自信がなくなることも少なくありません。失敗した時には「私って本当に看護師になれるのかな？」と逃げ出したくなることも。
同じ看護学生仲間とは励まし合えますが、逆に、不出来な自分が不安になることもあります。特に、テキパキ実習で動いている同級生と比べてしまうと落ち込んでしまいますよね。
そんな時こそ、看護師の先輩に相談したり、話を聴いてもらったりすることをオススメします。
すでに「看護師」として働いている先輩からの言葉には、説得力がありますよ。
経験談「看護師3年目の姉のエールに涙」
- Sさん 30代前半 大学病院 循環器内科病棟勤務
- 私の4歳上の姉は私が看護学生の頃には、すでに看護師として働いていました。
私が看護学生だった当時、姉は3年目。私が弱音や泣き言をもらすと「お姉ちゃんも実習中はいつも落ち込んでたよ。でも〇〇なら大丈夫！絶対にいい看護師になれるよ」と励ましてくれました。
そんなふうに言ってくれる人は実習中にいなかったので、言葉がしみて泣いちゃいそうになりました。姉の優しい励ましがあったから、なんとか看護実習を乗り切れました。
今でも姉は私にとって目標とする看護師です。今は、対等に仕事の話ができるようになってうれしいなと思います。
経験談「先輩看護師に逐一相談！」
Tさん 30代後半 美容クリニック勤務- 学校のサークルの先輩に、私をすごくかわいがってくれた人がいました。
先輩はすでに私が実習している病院で看護師として働いていたので、実習中にわからないことや困ったことがあるとそのつど、相談していました。
先輩は細かくアドバイスをくれて元気づけてくれて、さらには勉強方法や実習記録の書き方のコツも教えてくれました。
先輩のおかげで辛い実習を乗り切れたといっても過言ではなかったです。初任給で先輩にごちそうできた時は、しみじみと自分の成長を感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「看護実習が辛かった」と、ほとんどの看護師が口をそろえて言います。
「実際に看護師になった時よりも、看護実習のほうが辛かった」と言う看護師も少なくありません。
この記事では、辛い看護実習を乗り切る方法6つを紹介しました。
1つ目は、看護実習仲間と支え合うこと。
2つ目は、実習指導者を怖がりすぎないこと。
3つ目は、自分にとってベストな勉強時間を見つけること。
4つ目は、看護実習後の目標・ご褒美を作ること。
5つ目は、実習指導者からの印象を良くすること。
6つ目は、先輩に相談する、話を聴いてもらうこと。
実際に乗り越えてきた先輩看護師の経験をもとにまとめているので、今まさに看護実習中で悩んでいる人にも、これからの人にもきっと役に立つはず。
実習期間は辛いことばかりではなく、その時にできた仲間や学べたことは貴重な財産になります。また、患者さんとの交流もきっと良い思い出になるでしょう。
この記事を参考に、ぜひ前向きに看護実習を乗り切ってくださいね。
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