人付き合いがわずらわしい?給料が低い?古い?地方で働く悩みと対策を体験談とともに解説!
この記事では、実際に地方で働いた看護師の体験談をまじえながら、地方で働く看護師の6つのデメリットと、その対策について解説します。
前編では、「職場の選択肢が少ない」「キャリアアップの選択肢が限られる」「スキルアップのチャンスが少ない」というデメリットについて紹介しました。
地方はどうしても職場数・求人数、さらにはセミナーなどの開催の機会が少なくなってしまいます。
続いて後編のこの記事では、「設備や医療が古いことがある」「給料が低い」「人付き合いが面倒」という、日々メンタルにじんわりと影響してくるデメリットを解説します。
デメリット4◆設備や医療をアップデートしていない
「地方の病院だと設備が古かった」という経験をしたことや、話を聞いたことはありますか?
もちろん地方の医療機関すべてがそうではないし、都心でもあることです。ですが、都心よりも、地方のほうが古い設備のままということが多いかも!?
また、最新医療も、どちらかというと都心の医療機関のほうが取り入れていることが多い傾向にあります。
看護師が地方で働くデメリットの3つめは、地方では設備が古かったり、新しい医療を取り入れていないことがある点です。
設備が古い、最新の医療を取り入れていない
地方の医療機関は設備面が古いままだったり、最新の医療をまだ取り入れていないということがあります。
地方の病院は都心部と比べると人の出入りが多くないこともあり、長年培ってきた自分たちの実績に自信を持っています。
そのため、変わることや新しいものに対する抵抗があることも。また、そのほかにも医療スタッフの高齢化や経営面などさまざまな背景があって、設備が古かったり最新の医療を取り入れていなかったりするのです。
【体験談】「都市部の病院に見学→カルチャーショック!」
- Kさん 50代前半 リハビリテーション病院勤務
- 以前、管理職者の研修で都市部の病院に見学に行った際に最新の機器がたくさん導入されていてビックリしました。同じ病院でもこんなに使っているものや設備が違うのか!とカルチャーショックでした。
うらやましいなと思う反面、新しい機器の操作など覚えることが大変そうですが。
私が働いている病院では、新しい機器を入れようとすると保守派のような人たちの反対勢力が大きかったりします(笑)。変わること・新しいことに対して肯定的でない人も多いことも、都心の病院のように設備や機器がアップデートされていかない原因かなと思いました。
対策①良い部分に目を向ける
「最新の医療を学びたい!」「スキルアップしたい!」「技術を身につけてキャリアアップしたい!」と考える看護師にとってはデメリット。ですが、患者さんにとって新しいものが良いとは一概には言えません。
最新の治療法といっても、それもまた変わることもあります。症例が少ないことでルールや知識が確固としたものでなかったり、看護師として常に覚える大変さもあるでしょう。
また、地方だからといってすべての施設が最新の設備や治療法を取り入れていないわけではありません。都心の医療機関も、医療機関ごとに違いがあります。
自分にとって何を優先したいか、自分の看護観や極めたいスキルについて考えて、地方の医療機関の良い点に目を向けるようにしましょう。
デメリット5◆給料が低め
続いて、看護師が地方で働くデメリットの4つめは、給料が低めであること。
医療機関か、はたまた美容クリニックか、夜勤はあるのか……などにもよってマチマチ。
なので、ひとくくりには出来ないけれど、看護師の平均年収で一番高いのは東京都。そして低い傾向にあるのが九州、四国といった地方なのです。
都心部は高く、地方は安いのはなぜ?
同じように働いているのに、地方だと給料が低いの?と不満に思いますよね。
働く以上、いただくお金はとても大切。譲れないポイントです。
けれど、都心では家賃や物価が高いです。都心部では都市手当がつくなど、物価に応じた給与になっていることが多いようです。
額面でお給料の違いをみるとガックリしますが、家賃や物価を考慮すると、使えるお金はそんなに変わらないのかもしれないですよ。
【体験談】「東京で働く同級生の高給与にビックリ!」
- Fさん 20代後半 皮膚科クリニック勤務
- 先日、看護学校のときの同級生に会いました。彼女は卒業してから東京で働き、今は総合病院を辞めて美容クリニックで働いているそうで。
給与の額を聞いて、あまりに自分の額と違うことにビックリしました!もちろん美容クリニックなので、一般的なクリニックよりも高給与だとは思うのですが……。東京はやっぱりお給料高いんだなと実感しました。
対策①転職する
同級生と給料で差がついていることを知ったらショックですよね。お金だけではないとわかっていても、同じように頑張っているのに悔しくなってしまいますよね。
てっとり早く収入を上げるには、転職することが一番です。
転職することで、100万円単位で年収を上げることが可能です。夜勤があるかどうか、総合病院か美容クリニックか、公務員か企業かでお給料がかなり変わってきます。
転職については、幅広い知識と転職のノウハウを持つプロの人材コーディネーターに相談することをおすすめします。
対策②副業で収入を増やす
また、副業をして収入を増やすのもオススメの方法。
けれど、看護師の職場ではまだまだ副業禁止のところが少なくありません。
正職員にこだわらずに副業OKの派遣看護師として働き、副業もして収入を増やすという方法もあります。
コチラの記事を参考に!
デメリット6◆人付き合いが濃い
地方で働く看護師のデメリット最後は、患者さんやその家族、スタッフといった知り合いに、仕事中だけではなく休日にも頻繁に出くわすこと。
親しい友人にばったり会うのは楽しいですよね。けれど、プライベートな時間に職場の人と出会ったり、実は見られていたとなると……油断禁物ですよね。
人との関わりが苦手な人なら「人間関係が煩わしい!」「干渉されてうっとうしい」「距離感が近くて窮屈!」「人付き合いが濃厚すぎる」とストレスに感じてしまうかも。
そこら中に知人の目がある
- 休日のスーパーで患者さんに声を掛けられる
- 入ったお店に偶然同僚がいる
- 出歩いていたら、知らぬ間に患者さんの家族に目撃されていた
こんな風に、あらゆるところに知り合いがいるのは地方のあるある。
外出すると患者さんや同じ職場のスタッフと会ったり、知らない間に目撃されるなんてことは日常茶飯事です。
みんなが同じ地域に住んでいることが多く、また人口も少ないことからよく出会うのです。
さらに、東京などの都心部に比べてみんなが出掛ける繁華街やお店が同じだったりするので、ばったり出会う頻度も加速します。
しかも、近所づきあいも密。ちょっとおしゃれしただけで、噂話もぱーっと広まります。
また、地元だった場合は幼馴染もいます。勤務先である病院の廊下で幼馴染にばったり会い、「親が入院したからお見舞いにきた」という話を聞くなんていうことも。思わず、「世間は狭いなぁ」と感じますよね。
【体験談】「休日の行動はバレてる!見られている!」
- Uさん 40代前半 大学病院 脳神経外科病棟勤務
- 先日、仕事帰りに野球観戦に行ったらテレビ中継で座席にいる私が映っていたらしく、患者さんにバレてしまいました(笑)。
休みの日にショッピングモールや、レストランにいくと患者さんや患者さんの家族とバッタリ会うことも多く「看護師さん!」と声を掛けらることはたびたびあります。後日、「〇〇でみたよ!」と言われることも。悪いことはできないなぁと日々感じています。
対策①細かいことは気にしないでおおらかに
都心にくらべて、地方では狭いコミュニティの中で人間関係が濃厚になりやすいです。
人とのつながりがしっかりあることは安心感にもつながりますが、一方で、気が抜けなくて息苦しく感じてしまう側面もあるでしょう。
けれど、いつでもきちんとしていようとしても、人間なので限界があります。
なので「お互い様」と割り切って、ある程度細かいことは気にせず、おおらかに過ごしましょう。
都心にくらべて、「よく見られるな……」「しょっちゅう知り合いに出会うな……」と思っても、お互い様なのです。
対策②人とのコミュニケーションを楽しむ
また、人間関係が濃すぎてしんどいと感じても、自分のとらえ方次第でストレスは軽くなります。
「相手にはとくに悪気はない」と分かっておくだけで心証は良くなるでしょう。
ほっといてくれない!わずらわしい……とネガティブに考えるのではなく、「地方あるあるだな~」ぐらいに思ってコミュニケーションを楽しむようにしてみては。
そして、地方で働くメリットに目を向けるようにすることで働きやすくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
地方で働く看護師のデメリットと、その対策を解説しました。
メリットとデメリットは背中合わせな部分があります。
「のんびり働ける地方が好き」という人にとっては、給料などのデメリット以上の価値が地方にあるのは間違いなし。
東京で働くか、地方で働くか……どこに就職・転職するか悩んでいる方は、メリットの記事も合わせて見て、ぜひイメージを膨らませて判断してみてください。
はじめて行く地方で働く場合は、バックアップナースとして、期間を決めて寮つきのお仕事をする方法もオススメです!
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バックアップナースでいくつかの地方で働いてみて、自分に合う地域を見つけるのもおすすめです。
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そのほか、キャリアや副業・転職について悩んでいるなら、是非一度、プロの人材コーディネーターに相談してみてください。
自分では思いつかなかった働き方や、知らなかった職場環境があることを知り、考え方が変わることもあるでしょう。
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こちらの記事も参考に!
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。