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【地方】で働く看護師の6大デメリットと対策《前編》

職場が限られる?キャリアアップ・スキルアップが大変?地方の悩みと対策を体験談とともに解説!

看護師は全国あらゆる場所で活躍できます。

地元で仕事についたり、転職のタイミングで地元に帰ったり……。地方で働くといえば、そんな“もともと住んでいた地元”というイメージがあるかもしれません。けれど、最近ではあえて好きな地方で働く人たちも増えてきています。

自然豊かな海や山、のどかな環境で暮らすのは魅力的ですよね。とはいえ、地方ならではのデメリットやお悩みがあるのも確か。

この記事では、実際に地方で働いた看護師の体験談をまじえながら、地方で働く看護師の6つのデメリットと、その対策について解説します。

就職や転職でどこで働こうか考える際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

→続いて、デメリット4~6は「コチラの記事」へ。

デメリット1◆職場の選択肢が少なめ

看護師が地方で働くデメリットの1つめは、職場の選択肢が少ないこと。

東京をはじめとする都心と比較すると、地方は人口が少ないです。そのため、病院・医療機関・介護施設なども都心部と比較すると少なくなるのです。

職場の種類、求人数が少ない

経済の中心である東京都の医療施設総数は、令和2年10月1日時点では25,169施設(活動中の施設のみ)。(参考:東京都福祉保健局 令和2年医療施設(静態・動態)調査・病院報告結果報告書)

結構な数ですよね。数だけではなく、総合病院から専門クリニック、診療所等、種類も豊富です。また、医療機関のほかにも介護施設、美容クリニック、企業の本社等も数多くあり、看護師が活躍できる職場がたくさんあります。

一方、地方は数や種類が少ないので、どうしても看護師の求人数・種類が限定的になる傾向にあります。

極めたい専門の病院がなかったり、転職する際の選択肢が少なかったりすることは、地方で働く上でのネックです。

【体験談】「“新しい求人”も、おなじみの病院」

Hさん 30代後半 透析病院勤務
私の住むエリアの求人は、ほとんど病院・クリニック・介護施設・訪問看護ステーションといった感じです。

東京は企業や保育園、コールセンター、大学の保健室、治験のお仕事などなど様々な求人があってうらやましいな~と思います。

私の住んでいるエリアだと、新しい求人を見てもすでに知ってるお馴染みの場所であることがほとんどなんですよね。

対策①事前リサーチが大切

地方は職場・求人数が少ないのがデメリット。とはいえ、自分にとって働きやすい職場・良い求人を見つけられれば問題ナシ!ですよね。

地方では、看護師はどっしりと腰を据えて長く働く傾向にあります。

転職する時の原因は、実は「人間関係のストレス」がもっとも多いです。ついで、都心では「人手不足によるハードな職場環境」で悩む人も。つまり、地方では転職せずに長く働いている人が多いということは、それだけ辞めるに至る理由がない=職場環境が良いということだと想像できます。

実際、地方で働く看護師の「頼りになる中堅層が多くて安心感がある」という声も。希望が持てますよね。

逆に言うと、地方で働くなら、頻繁に転職するような働き方は求人数も少ないことから、難易度が高いです。

落ち着いて働ける、自分に合う良い職場を見つけることが重要になります。

そのために、

  • 希望とする働き方ができそうか
  • 労働環境はどうか
  • 教育制度はあるか
  • 関心のある分野で働けそうか

事前にしっかりリサーチしましょう。

対策②人材会社に登録・相談

院内の事情や人間関係のトラブルなど、ネガティブなものはあまり公には出ません。また、クチコミを参考にしようとしても、偏ったものだけしか得られないことも。

それならば、事前リサーチをしても限界がある……と思ったのでは?

オススメなのは、人材会社に登録をすること。人材会社を介することで、以前働いていた看護師がなぜ辞めたかなど、自分では調べきれない情報を得られることがあります。

なお、希望とする求人が常時あるとは限りません。なので、就職・転職について考えはじめたら、少しでも早く登録・相談をはじめるのが賢い選択です。

 

 

デメリット2◆キャリアアップの選択肢が限られる

続いて、看護師が地方で働くデメリットの2つめは、都心よりもキャリアアップの道が限られること。

看護師としてのキャリアアップを考えた場合、やっぱり働ける医療機関が多いと転職によるキャリアアップができるので有利です。医療機関が少ない分、それだけキャリアプランの選択肢が少なくなってしまいます。

キャリアアップのための転職が厳しい

デメリット1で挙げた「看護師が働く医療機関の数や種類が少ない」ことから、キャリアアップを目指す転職も選択肢が少なくなります。

また、選択肢が少ない分、競争率が高くなることも。

都心だと、「ここがダメなら、第二希望は〇〇」と次のチャンスに挑むことができますが、地方だとなかなか厳しい闘いになります。

対策①職場での昇進を目指す

転職によるキャリアアップは、そもそも職場の数が限られて難しい……となると、いまの職場での昇進を視野に入れるほうがより現実的かもしれません。

地方では、長く勤める看護師が多いです。長く勤めるほど昇進のチャンスは巡ってきます。

その職場内でのキャリアアップを目指すなら、

  • 看護師の継続年数
  • 過去の昇進事例
  • キャリアアップ制度

について、就業前に確認しておきましょう。
人手不足の職場では継続して働く看護師は重宝されますよ。

対策②キャリアプランを慎重に考える

働き出してから「私がやりたいのは〇〇だった」「こういうことがやりたい」というように気づくことってありますよね。

都心なら、さまざまな種類の働き口があるので転職をして方向転換がしやすいです。けれど、地方だと引っ越しを伴う可能性も出てくるので、おいそれとキャリアチェンジをするわけにはいかなくなります。

そのため、自分自身はどんなキャリアを築いていきたいのか、事前にしっかりと考えて勤務先を探すようにしましょう。

この場合も、プロの人材コーディネーターに相談することをおすすめします。

 

 

なお、適正ややりたい事は実際に働いてみないとわからないことも。

派遣看護師として期間を区切って総合病院やクリニックなど、さまざまな職場で働いてみる方法もおすすめです。

 

 
 

 
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デメリット3◆スキルアップのチャンスが少ない

看護師が地方で働くデメリットの3つめは、都心よりもスキルアップのチャンスがどうしても少なくなってしまうことです。

資格研修・セミナーが開催されない

看護師は勉強熱心な努力家が多いです。スキルアップやキャリアアップのために、勤務時間外にも受けたい研修やセミナー、資格があり、日々学んでいるという人は少なくないのでは。

しかしながら、特定行為研修や診療看護師(NP)などの比較的新しい資格は、研修なども都市部からスタートするという傾向はまだまだあります。

意欲があるのに、気軽に参加できないというのは悔しいですよね。

【体験談】「私の地域では、受けたい研修が開催されない」

Uさん 40代前半 大学病院 脳神経外科病棟勤務
「研修を受けたいな」「学びたい分野のセミナーを受けたいな」と思っても、私の住んでいる地域では開催されないことが多いです。

東京に住んでいた頃は「学びたい」と思えばすぐに学びにいける場所があったんですよね。地方になるとやっぱり圧倒的にその機会が減りました

キャリアアップしてバリバリ働きたい、色々な資格をとりたいと考えている場合は、やっぱり東京は大阪、名古屋、福岡など都市部に住んでいると便利だなと感じます。

対策①オンラインを活用

スキルアップやキャリアアップのためにも資格を取ったり、勉強をしたいですよね。

以前は、地方にいるとどうしても開催される研修やセミナーが限られてしまうことがネックでした。しかし、コロナ禍でずいぶんオンライン化が進みました。

以前は上京しなければ受けられなかった研修、諦めなくてはいけなかった資格なども、オンラインで学べる機会も増えてきています。オンラインを利用するなら、都心でも遠い地方に住んでいても条件は同じ!都心の看護師とおなじ条件で学べるなんて、嬉しいですよね。

最近は、動画コンテンツなどでもためになる情報発信がされています。学びたい気持ちを大切に、積極的にオンラインを活用しましょう。

対策②いま得られるスキルを貪欲に学ぶ

得たい資格、受けたい研修があるのに地方だからできないとなると、ジレンマですよね。

けれど、地方の環境だからこそ学べたり、スキルアップできることがあります。

例えば、幅広く地域の他職種との連携が学べたり、ベテランの先輩が多くいるのでそれぞれから得意な部分を教わったり。

自分が貪欲に学ぼうとすれば、今いる環境で磨けるスキル・得られる知識がたくさんあるものです。

今いる環境を存分に活かして、出来ることや得意を増やしていきましょう

ちなみに、お休みの日などに“副業”として単発派遣のお仕事を入れて、稼ぎながら今後役立つスキルを身につける方法もあります。

単発派遣のお仕事は、介護施設、訪問入浴などの介護系が多いです。超高齢化社会に突入する日本で、介護系のスキルはもっていると役立つこと間違いなし。

単発派遣は1日単位でお仕事を入れることができるので、看護師の副業として人気ですよ。

 

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この記事を書いた人は
スーパーナース編集部

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看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。

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