後輩看護師が経験した、胸が苦しくなる不思議な出来事
日々、生と死を身近で感じることが多い看護師は、不思議な心霊体験をしたり、見聞きすることが多々あります……。
【看護師・怖い話】シリーズでは、現役の看護師が実際に体験したヒヤリとする話、身の毛がよだつ怖い出来事、心霊世界を垣間見る不思議な話を紹介します。
今回は、がん専門病院脳外科勤務のNさん(40代前半)が実際に経験したお話です。
不思議なことが起きる病院
私が勤めているのは、がん専門病院。
配属されている病棟は脳外科で、脳腫瘍の患者さんが多く、年齢層が低い患者さんが多いのが特徴です。
20代、30代の患者さんも多く、若くして亡くなられる患者さんも少なくありません。
まだ人生これからという時にこの世を去られる方が多いからか、この病院では不思議なことがたまにあるのです。
それは、私が準夜勤をしていた時のことでした。
看護師は3交替制で、まだ3年目の後輩Aが深夜勤で出勤してきました。
24時になり、申し送りを始める前、何気ない表情で後輩Aが驚くことを言いました。
「今日、Y君調子いいんですね。談話室でテレビを見ていたから『夜遅いし、病室戻ってね』って声掛けておきました」
準夜勤をしていた私たち看護師は皆一斉に、凍りつきました。
なぜなら、その日の明け方、Y君は亡くなっていたからです。
亡くなった患者さんの姿
Y君は20代で、後輩Aと歳も同じくらい。
Y君の体調が良い日は、後輩Aとお互いに好きなアーティストの話で盛り上がったりする関係性でした。
後輩Aのことを、Y君が信頼して心を許していたのは、誰の目にも明らかでした。
そんなY君ですが、病状は深刻で、脳の血管に腫瘍が巻ついていて手術も難しく、ハードな抗がん剤治療を行っていました。
Y君は辛い副作用に懸命に耐えて頑張っていたのですが、若いこともあり腫瘍が大きくなるスピードが早く、治療の甲斐なく、つい昨日、お看取りとなってしまったのです……。
後輩Aは昨日は休みだったので、Y君が亡くなったことをまだ知らなかったのです。
最期のお別れに
後輩Aは、自分が見たのはY君で間違いない。
病棟に上がってきた時に、談話室にいたY君を見たというのです。
「CVのルートを整えながらテレビを見ていたんですよ。
私が話し掛けると、うっすら微笑んで頷いたんです。あれは絶対にY君でした」
後輩Aはそう言うと泣き出しました。
もう長くはないのかもしれないと頭では分かっていたようですが、亡くなった事実が悲しく、事態が事態だけに混乱しショックを受けたようです。
後輩AがY君を見かけたのは、この1回きり。
最近は吐き気がひどく、意識も朦朧としがちでお話しすることもままならなかったY君。
もしかすると、Y君は仲の良かった後輩Aにお別れがしたくて、病院に残っていたのかもしれません。
不思議な話ですし、きっと皆さんは、後輩Aの見間違いではと思われるでしょう。けれど、実はこういう話って、私のいた病院では珍しくはないのです。
この病院で勤めていると、目に見えない世界は存在しているのかもと思ってしまうんですよね……。
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
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