看護師が実際に経験した、ゾッとする怖い話
暑い日が続きますが、看護師が体験した怖い話でヒヤリとしませんか。
日々、生と死を身近で感じることが多い看護師は、不思議な心霊体験に出会うことも多々あります…。
【看護師・怖い話】シリーズでは、現役の看護師が実際に体験したヒヤリとする話、背筋が凍る怖~い出来事、身の毛がよだつゾッとする経験を紹介します。
今回は、大学病院頭頸部センター勤務のSさん(20代前半)の話です。
悪性腫瘍の大手術をしたTさん
それは、私が看護師2年目だった時のことです。
とある悪性腫瘍の手術をして、術後1週間ほど経った70代のTさんという患者さんがいました。
Tさんは、10時間を超える大手術を受け、血管を繋ぐ手術をしていたので、毎日医師が注意深く、繋いだ血管の血流が滞りなく流れているかを確認していました。
Tさんはひたむきな姿勢で治療に向き合い、不平・不満も漏らさない方。Tさんが順調に回復するのを、私たち看護師は皆心から喜んで応援していました。
雨がしとしと降っていた夜、私は夜勤でした。
その夜はなんとなく妙な感じがしていて、嫌だな~と思っていたんです。
突然の大出血
深夜になり、突然病棟が騒がしくなりました。
Tさんの繋いだ動脈から大出血する緊急事態が起こったのです。
Tさんはすぐさま大量出血によりショック状態に陥りましたが、懸命な蘇生と、緊急再手術で血管を縫合し繋ぎ直し一命をとりとめました。緊急手術後は、しばらくはICUで全身管理をすることに。
やがて少しずつ回復してきたTさんは一般病棟に戻ったのですが、ICUにいた時間も長く、精神的にも混乱しており、一連の出来事に関しても記憶が曖昧になっているようでした。
Tさんの話に、全身が鳥肌
一般病棟に戻ってから、日に日に回復して看護師ともスムーズにお話しできるようになったTさん。
嬉しくて、何度もお声掛けしていたのですが、ある日、大出血をした夜のことについてこっそりと話してくれました。
「正直、あの出血して手術をした時のことをあんまり覚えてはいないんだ。
けれど、1つだけしっかり覚えていることがあるんだよ。
あの時、草っ原みたいなところを歩いていたら川があって、橋を渡ろうとした。
そしたら、橋の向こうに女性がいてね。遠目だったけど、すぐに分かった。それは、ずいぶん昔に亡くなった母親だった。
嬉しくて母親のところに行こうと思ったんだけど、母親から『あんたは、戻りなさい。まだこっちに来てはダメだよ!』
と言われて、橋を渡らせてもらえなかったんだ。
そして気付いたら、先生に囲まれていてICUの中だったんだ。
あれ?と思ったけれど、あの川と橋の場所にいたことだけはハッキリ実感がある。
あれが、今思えば三途の川だったのかな。あの時引き返したから生き返ったのかもしれないなぁ」
私はまだ2年目で、患者さんからそんな話を聞いたのは初めて。
びっくりするやら、橋を渡らずに戻ってきてよかったと思う安堵の気持ちやらで、思わず全身鳥肌が立っていました。
その話を先輩にすると、なんと、先輩方も患者さんからそんな風に聞いたことがあるという方がちらほら。
やっぱり、死後の世界に行く時は三途の川を渡るというけれど、本当なのかもしれない……。そんなことを考えさせられた出来事でした。
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
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