知っておくべき、看護師の「単発派遣(単発バイト)」のデメリットとは?
看護師の「単発派遣」は、1日単位のお仕事。
副業にできたり、介護系の経験ができたり、ブランクから復帰するきっかけにできたり。看護師が単発派遣を利用することで得られるメリットはたくさんあります。
一方で、いいことだけではなく単発派遣ならではのデメリットもあります。
実際にお仕事をはじめてから後悔しないよう、どんなデメリットがあるのか知っておきましょう。
この記事では、代表的な単発派遣のデメリット4つを解説します。
デメリット1◆キャリア・スキルアップになりにくい
看護師の単発派遣は、基本的に「1日だけ勤務すること」が前提の求人。
単発派遣のお仕事をたくさん経験しても、キャリアアップやスキルアップにはつながりにくいというデメリットがあります。
専門性の高い仕事はほとんどない
単発派遣のお仕事は、基本的に、その日来た看護師が行える業務内容です。
単発で働く看護師は、初めての勤務先に出向き、その場で業務指示を受けてすぐに勤務を開始します。そのため、お仕事内容は、その場で対応できるような簡単な処置がメイン。
つまり、経験やスキル、慣れはそれほど求められず、医療行為・医療処置の少ないお仕事が比較的多くなります。
そのため、単発のお仕事を通じたスキルアップにはあまり期待できません。
専門性の高い仕事がない理由
なぜ専門性の高い仕事がほとんどないかというと、単発派遣の勤務スタイルに不向きだからです。
小児科、OPE室、透析など専門性の高い診療科のお仕事は、基本的に経験のある即戦力人材を求める傾向が強く、長期的、継続的に勤務できる看護師を募集しています。毎回入れ代わり立ち代わり別の看護師が来ると、かえって手間と労力がかかり効率が悪くなってしまいます。
こういった専門性の高い業務内容は、単発派遣にはほぼありません。
見方を変えれば、単発派遣のお仕事は、看護師経験の少ない人、ブランクのある人でも働きやすく、お仕事を入れやすいというメリットがあります。
その反面で、専門性の高い仕事はほとんどないというデメリットがあるので、分かった上でお仕事探しをすると良いでしょう。
訪問入浴、デイサービスの仕事が多い
単発派遣の求人案件は、病院、クリニック、夜勤、イベントなどのお仕事も一定数ありますが、大多数は訪問入浴、デイサービス、有料老人ホームのお仕事。
就業先等により多少お仕事内容は変わってきますが、主なお仕事内容を紹介します。
【訪問入浴】
入浴前後のVSチェック、衣服の着脱介助、入浴介助、軟膏や保湿クリームの塗布、洗体など
⇒訪問入浴の単発求人をチェック
【デイサービス】
VSチェック、内服管理、軟膏塗布、褥瘡、インスリン注射、胃ろう、ストマ、吸引など
⇒デイサービスの単発求人をチェック
【有料老人ホーム】
VSチェック、服薬管理、機能訓練補助、口腔ケア、巡視、食事介助、生活介助など
⇒有料老人ホームの単発求人をチェック
※単発求人の多くは非公開となっております。登録完了後にマイページにて検索・応募いただけます。
これまでと違った介護系の現場を経験したい看護師や、今後は訪問看護・在宅看護の分野に進みたい看護師にとってはぴったり。
けれど、これまで病院などで培った経験やスキルにさらに磨きをかけたいと思う看護師にとっては、物足りなく感じるかもしれません。
病棟・クリニック・夜勤・イベント・健診等のお仕事
訪問入浴やデイサービス、有料老人ホームのお仕事に比べると少ないとはいえ、病棟、クリニック、夜勤、イベント、健診等のお仕事も、一定の求人数があります。
しかし、単発派遣で、病棟、クリニック、夜勤などの医療度の高いお仕事に入る場合は、それなりの経験、知識、スキルが求められます。
「臨床経験が3年以上の方」「採血・点滴が得意な方」「心電図の判読ができる方」「脳外科病棟での経験がある方」といった応募資格があるときは、条件を満たす方のみご勤務が可能です。
さらに、レアな求人は希望日にお仕事がなかったり、求職者が多かったりして、勤務できない可能性も高くなります。
とはいえ、チェックし続けると驚くほど自分にぴったりの求人や、理想に合うお仕事との出会いがあるもの。まずは看護師に特化した人材会社スーパーナースに登録をして、求人をチェックしましょう。
※登録完了後マイページにて非公開求人が見られます。
デメリット2◆仕事量・収入が安定しない
正職員や長期派遣の場合は、「週に5日」というように勤務日数や勤務期間があらかじめ決められていて、ひとつの勤務先で長期的に働きます。そのため、収入についてはある程度の目途がたちます。
けれど、単発のお仕事は、その都度お仕事を入れるスタイル。
自分の都合や予定に合わせて、たくさんお仕事の予約をとって勤務することもできますし、月数回だけ予約を入れて勤務することもできますが、勤務日数によって収入はバラバラに。
また、希望するお仕事が希望する日にあるとは限りません。
お仕事量、収入が毎月不安定という点が、単発派遣のデメリットです。
予約がすべて通るわけではない
単発派遣のお仕事をする場合、スーパーナースではまず会員登録。マイページから希望の求人にエントリーします。
しかし、この時点ではまだお仕事は決定ではなく、エントリーしたという仮予約状態。
仮予約したお仕事の勤務可否については2~3営業日(土日祝日休業)かかります。
人気の求人には多数の応募があるため、確実にすべてのお仕事が自分に決まるわけではありません。
単発派遣お仕事のはじめ方、エントリーなどのフローについてはコチラの記事を参考に!
希望の求人がないこともある
単発派遣のお仕事は、エリアやお仕事内容、タイミングにもよりますが、毎月5000~10000コマ程の求人数があります。
そのため、ピンポイントで働きたい日にお仕事を入れやすいのがメリット。
けれど、住んでいるエリア・タイミング・希望のお仕事などによっては、望む求人が出ていないこともあります。
確実に希望の求人が希望の日に出るか、わからない点がデメリットです。
デメリット3◆急な予定変更は不可
正職員や派遣の場合、休みたい日は申告し、シフト調整などをしてカバーしあうなどできますが、単発派遣の場合はそうはいきません。
ドタキャン、キャンセルは厳禁
単発派遣のお仕事は、急に人が足りなくなったところなどピンポイントで募集がかけられています。
急なピンチヒッターとして勤務を期待されている看護師が、直前でキャンセルをすると多大な迷惑が掛かり、信用問題にも関わってきます。
そのため、ドタキャン、キャンセルは厳禁。
例えば勤務日の朝に「子どもが熱を出して」と休みたい時、(でも、大切な家族のことだから仕方ないじゃない)と思うかもしれませんが、単発派遣は、予定が変わりそうな人、時間を守れないかもしれない人には向かないお仕事です。
デメリット4◆一つの職場で長く働けない
単発派遣は、ほとんどの場合、毎回別の職場で就業します。
たくさんお仕事の予約を入れて毎日のように働いていても、すべてが別の職場ということも珍しくありません。
仮に気に入った職場があったとしても募集があるかなどの事情によるため、継続ができるとは限りません。
安定して長く働きたいときは?
基本的に、単発派遣は「1日単位」のお仕事。
いろんな職場を経験できるからこそ、リフレッシュになったり、様々な気づきを得られたり、人間関係や仕事のしがらみから開放されたりというメリットがあります。
けれど、ひとつの職場で長く働きたい人にとっては、落ち着かないと感じるかも。
単発派遣とはいえ、同じ職場が、繰り返し複数日求人を出すこともしばしばあります。また、逆に自分に合う勤務先が見つかったときは、以降集中的に予約を入れて勤務していただくことも可能。
ですが、いつまでも同じ職場で働ける保障はないので、安定して同じ職場で長期的に働くほうが向いていると感じる方は正職員、長期派遣のお仕事を検討すると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
単発派遣のデメリットを大きく4つ紹介しました。
「簡単な処置が多いのでキャリア・スキルアップになりにくい」「仕事量や収入が安定しない」「急な予定変更が不可」「一つの職場で長期的に働けない」のがデメリットでした。
メリットと背中合わせのため、考えようや、自分の行動によってはデメリットにせずプラスに変えることも可能です!
けれど、人は不安な事やマイナス面はついつい見ないふりをしてしまいがち。楽観的に考えすぎず、単発派遣のデメリットについて改めて理解しておくと安心ですね。
単発派遣のお仕事は、上手に取り入れている看護師さんがとても多いので、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
コチラの記事も参考に!
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。