リーダー看護師として働く時の悩みや失敗、解決策!後編
看護師がリーダーとして働く際に誰もが経験するようなお悩みと、その解決策をご紹介。
特にぶつかりやすい悩みや失敗とその対策について4選を、前編・後編の記事2本立てで紹介します。
看護師の皆さんによる失敗談・成功談をまじえながら解説するので、ぜひ参考にしてください。
前編については、コチラの記事リーダー業務、看護師みんなの悩みと対策4つ《前編》を見てくださいね。
お悩み3★忙しくてピリピリしてしまう
業務が忙しいとついつい、ピリピリ・イライラして「声を掛けづらいオーラ」を発しがち。思い当たる人もいるのでは?
自分自身が新人だった頃、確認したいことや聞きたいことがあるのにピリピリされて声を掛けられなかった苦い記憶を思い出してみましょう。
「声を掛けれない」雰囲気の時こそ、インシデントが一番発生しやすいので注意が必要です。
【失敗談】イライラを醸し出していたら、後輩がインシデント
- Tさん 30代後半 リハビリテーション病院勤務
- スタッフに欠勤者が出たため、とても忙しかった日。経験年数が少ないスタッフが多い日勤で、欠勤したスタッフの分の患者さんを割り振ることに。
それぞれに、いつもより大変な業務量になってしまい、私自身も余裕がなくイライラした雰囲気が出てしまっていたと思います。
そんな時に後輩Cのインシデントが発覚!
後輩Cは「わからないことがあり誰かに聞きたかったけど、みんなが忙しそうで声を掛けづらかった」と言いました。私から声を掛けていれば起きなかったインシデントかも……と思い、今でも責任を感じます。
「あの時、この声掛けをしていたらミスを防ぐことができたのに!」ということはよくあることですが、後悔しても遅いのです。
では、一体どうすれば良いのでしょうか。
対策3≫声を掛けやすい環境づくりをする!
インシデントやミスを防ぐためにも、リーダー看護師が意識的に声を掛けやすい環境を作ることはとても大切です。
リーダー看護師の仕事のひとつとして、ぜひ声を掛けやすい環境づくりを心掛けましょう。
自分に余裕がないときは、頭の中はやることに追われて顔もこわばってしまうかもしれませんが、まずは深呼吸。
もし、集中していたり急いでいる時にどう頑張ってもピリピリした雰囲気が出てしまうのであれば、周りに「声を掛けてね」とひとこと伝えるようにしましょう。
ちょっとしたことですが、コミュニケーションを大切にすることでインシデントは防げるのです。
【成功談】チームの仕事が円滑になり、残業時間も減った!
- Sさん 40代前半 透析病院勤務
- どんなに忙しくなりそうな日でも、勤務開始時に必ず「自分一人でどうにかしようとせずに、困った時は声を掛けてね」と言うようにしています。
特に経験年数の浅いスタッフや、一人で抱え込みがちなスタッフには、忘れずに声を掛けています。
そして声を掛けられたら、必ず手を一度止めて話を聞くようにしています。
これだけで、驚くほどチーム内でのお仕事が円滑になり、残業時間も減りました。
看護って一人で患者さんをみているようで、やっぱりチームプレイなんだと実感しています。
お悩み4★色眼鏡で評価してしまう
忙しい病院で働いていると「テキパキ仕事が早い」ことがデキる看護師のように思われがちです。
けれど、患者さんは本当に十人十色。そんな患者さんたちに対応できるのは、色々なタイプの看護師がいるからこそなのです。
表面的なことだけを見て、「あの看護師はちゃんとやっている」「あの看護師はできない!」と思い込むと、きちんとした評価や判断ができなくなってしまいます。
【失敗談】トロいと思っていた後輩にフォローされていたと知り、反省……
- Aさん 20代後半 急性期病院 病棟勤務
- いつものんびり屋さんで、おっとりしている後輩B。私はテキパキと仕事を進めるせっかちなタイプで、正直なところ後輩Bにイライラすることも多くあり仕事も急かしてしまうこともありました。
でも、後から知ったのですが、私の受け持ちの患者さんが私は忙しそうで話しづらいからと後輩Bに色々と相談していたとのこと……。
自分1人で仕事がデキるつもりでいましたが、周囲に助けられて成り立っているんだなと実感しました。
Aさんは、自分がテキパキ仕事をすすめるタイプだったので、逆のタイプである後輩Bにイライラしてしまっていたとのことです。こういうこと、日常でも良くありますよね。
特に、自分が意識してテキパキ仕事をするよう心掛けている場合、ゆっくりのんびりしている人を見ると、怠けてラクをしているように見えたり、能力が足りていないように思いがち。
けれど、表面的なものだけで判断したり、自分の物差しや色眼鏡で評価するのは止めましょう。
Aさんの場合は直接自分に関わってきた業務のため、後輩Bさんの長所に気付きましたが、こちらが理解しようとしないと見えないことは多いものです。
対策4≫一人一人の良さを理解する!
リーダー看護師として、それぞれのスタッフの短所や欠点に思えることが目に入ると、ついつい気になってしまいますが、長所と短所は表裏一体。
リーダーとしてみんなをまとめる立場であるならば、「看護師はこうあるべき」と自分の価値観を押し付けないようにしましょう。それぞれの看護師の良さに気付き、理解することが大切です。
周りにいる看護師それぞれの良さに気付くことができると、自分自身の足りなかった部分も知ることができ、成長にもつながりますよ。
【成功談】「それぞれの看護の良さを言い合う会」を開催
- Tさん 30代後半 リハビリテーション病院勤務
- 私の職場では、毎月チーム会をやって毎月の目標設定をしたり患者さんのことを相談する場を作っています。
ある月のチーム会でスタッフから提案があり「それぞれの看護の良さをフィードバックしあう会」をすることに。
普段、お互いに口にはできていなかったけど「〇〇さんのこういうことろって良いよね」「〇〇さんが、こうしてくれた時に患者さんがすごく喜んでいたよ」など、言い合いました。
自分でも気付いていなかった自分の良さに気付いたり、逆も然りで今まで知らなかったスタッフの仕事ぶりや良さを知るきっかけになりました。
私はリーダーをすることが多いのですが、それぞれのスタッフの特性を以前より把握出来るようになったので、的確に指示を出したり役割分担できるようになりました。
コチラの記事も参考に!
前編の記事はコチラから。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リーダー看護師として働く時に、誰もが通るお悩み・失敗とその対策を、前編・後編に分けて4つ紹介しました。
対策は、「よく聞いてから判断する」「自分1人で抱え込まない」「声を掛けやすい環境づくりをする」「それぞれの良さを理解する」でした。
毎日のように患者さんも変わり、スタッフも交替勤務で入れ替わりがある中、リーダー業務を自信を持ってこなすことは簡単な事ではありません。
ご紹介した4つの対策や、成功談で紹介している方法を参考にしていただけたら幸いです。
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また、自分らしい働き方を求めて道を切り開いた看護師たちによるブログ「スーパーナースブログ」もぜひ参考にしてみてください。
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
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