派遣看護師「以前の職場とやり方が違う!」どうするのが正解?
看護師も1回は転職するのが当たり前の時代。
看護学校を卒業後に「正職員・正社員」として病院等でバリバリ働いていた看護師も、ライフステージの変化や働き方を考え直すタイミングで転職をしたり、派遣看護師として働く道を選んだりするケースは少なくありません。
ある程度の経験があり、スキルや能力にも自信があると、次の職場で仕事のやり方について違う際、うまくコミュニケーションがとれず失敗してしまうことがあります。
特に派遣で働く場合は有期雇用のため、新しい職場で、「やり方が違う」とぶつかったり上手くなじめなかったりすると、自分自身が働きにくくなってしまいます。
この記事では、派遣の看護師が新しい職場で働いた際、以前の職場とやり方が違ったときにどうすればいいのか、実際の失敗談・成功談をまじえて解説していきます。
※参考:看護師の平均転職回数(厚生労働省・看護職員就業状況等実態調査結果)
病院でのやり方と違う!一方的に伝えるのはNG
病院・介護施設・クリニック・デイサービスなど、働く職場が変われば、以前の職場とはやり方が異なっていることがあります。
働いているスタッフも、看護師が多い職場もあれば、看護師が少なく介護スタッフばかりという職場もあり、介護スタッフが多い職場では、看護師同士で話をするようには理解が得られないことも。
そのため、いくら看護師自身が「これは間違っている」と思ったとしても、一方的に、「以前私が働いていた病院ではこんな風にやっていました!やり方が違います」と主張すると、派遣先のスタッフたちは困惑してしまいます。
【失敗談】「間違っている」と一歩も譲らず
- Mさん 40代前半 有料老人ホーム勤務
- 同じ派遣先で一緒になったSさん。
病院での勤務経験も長く、他の介護施設でも管理職をされていた経験があるという方でした。ある入居者さんの処置に対して「これは間違っているから、こうやるべき」と一歩も譲らず。
現場の派遣スタッフも医師の指示で行っている処置だったため、看護師判断で変更ができませんでした。Sさんが言っていることは確かに正しかったのですが、上手く派遣先のスタッフとコミュニケーションも取れていなかったのでピリピリしたムードに。後ほど医師に確認してもらうなど臨機応変な対応が取れればよかったのですが。
正しさだけを主張すると、トラブルになりやすいですね。
経験年数が長く能力やスキルにも自信があればあるほど、また病院で最先端の医療処置や看護技術に触れている人ほど、どうしても間違いを指摘したり、良かれと思って自分のやり方を主張したりしがちです。
ある意味、責任感もありまじめに仕事に向き合っているのでしょう。
しかし、まずは派遣先のマニュアルやルールを確認。そして、職場の状況を理解するよう心掛けましょう。
焦らず、職場スタッフとしっかり話すのが◎
職場によって、例えば介護施設では病院のように処置物品も十分でなかったり、マンパワーの問題があったりと病院と同じようにはできないこともしばしば。
物理的にできないのに、背景を理解せずに「やり方が違う」と主張してしまわないように、派遣先のスタッフの話をしっかり聞いて、状況を理解し臨機応変に対応することが大切です。
【成功談】「あれ?」と思ったら必ず聞くようにした
- Tさん 30代後半 リハビリテーション病院勤務
- 派遣先では、勤め始めて時間が経っていなかったり短期間の派遣だったり、信頼関係が出来上がっていない状態でも業務をしていかなければいけないことも多々あります。
そのため、何より私は現場のスタッフの話をよく聞いてコミュニケーションを取ることを心掛けています。特に、一緒にメインで働くのが介護スタッフであることも多いため、十分な説明が必要です。
自分の中で「あれ?」「何か気になるな」と思ったことは、そのままにせず必ず聞くようにしています。これらを心掛けるようになって、派遣先でもスタッフに信頼して仕事を任せてもらい円滑にコミュニケーションができています。私自身、インシデントを起こすこともなくなったので慣れない派遣先でこそ焦らずコミュニケーションを取る大切さを痛感しています。
円滑なコミュニケーションには、「相手の話を聞く」ことがマスト。
「そのやり方、以前と違います!」と自分の考えを主張してから、その後で相手の説明を聞き「あ、そうだったのか…」「そういう事情があったのか、すみませんでした」となると、不必要な摩擦が生じて角が立ってしまいます。
まずは「相手の話をしっかり聞く」「質問する」ようにしましょう。
また、伝え方、タイミングを気を付けるだけでも印象はかなり変わります。
Check!角が立たないコミュニケーション法
新しい職場でのやり方に戸惑ったり驚いたりしても、まずは状況を理解することからはじめ、派遣先のスタッフと上手にコミュニケーションを取るようにしましょう。
そうすることでストレスや摩擦を避けることができ、派遣看護師自身の働きやすさ、居心地の良さ、さらには評価、やりがいにつながっていきます。
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意見の伝え方、話し方のコツ
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- まずは相手の話を落ち着いて聞く
- 伝える相手が置かれている立場、職場の状況を理解する
- 話しはじめる言葉は、否定から入らない
- やわらかい口調、落ち着いたペースで話す
- その場で感情的に言ってしまいそうなら、いったん時間をおいて考えをまとめてから話す
コチラの記事も参考に!
まとめ
いかがでしたか。
前の職場と違う!という経験、皆さんもあるのではないでしょうか。
もし、派遣された職場で「やり方が違う」「間違っている」と思ったことがあったとしても、一方的な主張をして衝突してしまわないよう、職場のスタッフの話を聞き、丁寧にコミュニケーションを取ることが大切です。
経験やスキルがある看護師さんが派遣先のコミュニケーションで残念な思いをせずに、皆さんがより働きやすくなるよう、この記事をぜひ参考にしてください。
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
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