看護師の福利厚生ってどんなもの?「これは絶対欲しい!」福利厚生も紹介
看護師として働く上であなどれないのが福利厚生。職場の待遇ではお給料や休日数に目が行きがちですが、実際に働くとなると、その職場にどんな福利厚生があるかによって日々の満足度が大きく変わってきます。
この記事では、そもそも福利厚生はどういったものかという基本知識から、「これは職場にあってほしい!」「できれば、ある職場を選びたい」というニーズが高い福利厚生までご紹介します。
そもそも福利厚生って何?派遣でも受けられるの?
福利厚生については漠然としたイメージで、なんとなくの認識しかないのでは?
そもそも、看護師が働く医療機関の福利厚生には、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があります。まずは基本情報をおさらいしてみましょう。
必ずあるのが「法定福利厚生」
法定福利厚生は、企業が必ず実施することが法律で義務づけられている福利厚生。
具体的には
- 健康保険
- 介護保険
- 雇用保険
- 労災保険
- 厚生年金保険
- 子ども・子育て拠出金
- 法定休暇(年次有給休暇・産前産後休暇・育児休暇・介護休暇など)
など。
健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険、厚生年金保険などの社会保険料の一部または全部を会社が負担するほか、いわゆる有給も法定福利厚生にあたります。
どこの会社や医療機関でも実施されていて、派遣看護師の場合は所属する派遣会社の法定福利厚生が適用されます。
企業独自で設けているのが「法定外福利厚生」
法定外福利厚生は、法律では定めておらず、その企業が独自で設ける福利厚生。
社員に満足して働いてもらうためのもので、企業によってさまざまな福利厚生があり、その企業の特徴が出るところでもあります。企業が働くスタッフをどう扱おうとしているのか良し悪しまで見えてくる……と言っても過言ではありません。
具体的には
- 通勤手当(交通費の支給)
- 住宅手当
- 食事補助
- 特別休暇(有給もしくは無給)
- 保育施設
- 健康診断補助
- 社員旅行
- 結婚祝い金・出産祝い金
- レジャー施設やフィットネスジムの優待サービス
など。
自分にとって必要な福利厚生があれば、結果的には額面以上の給料があるようなもの。働く上での満足度や貯金額にも影響してきます。
派遣の看護師でも、職場の福利厚生を受けられる!
特に、企業が定める「法定外福利厚生」は正社員しか受けられないイメージがあったり、福利厚生が不利になると不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
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派遣の看護師も法定外福利厚生を受けられます
これまで派遣で働く看護師は、職場の福利厚生は受けられない、蚊帳の外というケースもありましたが、実は2020年4月1日からはパートタイム・有期雇用労働法が施行(中小企業は2021年4月1日から)されたことで、受けられるようにシフトしています。
働き方が多様化されたことで、いまではほとんどの職場に正社員以外の雇用形態で働くスタッフが増えています。そんな現状を受けて、雇用形態に関係なく「同一労働同一賃金」という考え方のもと、働く職場の福利厚生である企業が定める「法定外福利厚生」についても待遇格差が改善されるように世の中が変わってきているのです。
法定外福利厚生は、病院やクリニックなど職場の特徴によっても種類や内容が異なり、同じ病院だとしても、その職場それぞれに特色があります。
つづいては、看護師が働く職場に「あったら嬉しい!」「できればある職場を選びたい!」ニーズが高い福利厚生を紹介します。
高ニーズの福利厚生①【食堂】安い!健康的!夜勤は無料!
忙しい看護師にとって、きちんとしたごはんを食べて健康管理をしておくのも仕事のひとつ。とはいえ、仕事でくたびれて帰宅してからごはんの準備をする元気もなく、お弁当も作れないし、そもそも時間もない……という人も少なくないのでは。
そんなときに助かるのが食堂。福利厚生の中でもダントツに人気があるのは、栄養のあるごはんを手頃な価格で食べられる食堂設備や食事支給などの食事関係の福利厚生です。
定食260円!職員食堂が安く利用できる
安い料金設定で、昼休憩のときにささっとランチを食べられたり、夜勤明けに朝ごはんを食べて帰ることができたり。負担なく利用できて、健康管理に役立つ職員食堂があるかないかで、看護師の負担も大きく変わってきます。
- Sさん 30代後半 急性期総合病院勤務
- 「うちの病院の食堂は、ランチタイムは日替わり定食とうどん・おそばなどの麺類やカレーや丼ものから選べます。日替わり定食は260円、カレーや丼ものは300円なのでお財布に優しい! お会計も職員カードをピッとカードリーダーに通すだけで給与天引なので便利です」
利用者さんとおなじ献立で季節のものが食べられる!
いわゆる食堂メニューではなく、利用者さんと同じ彩り豊かな旬のごはんが食べられる職場も!
- Mさん 20代後半 デイサービス勤務
- 「働いているデイサービスでは、利用者さんにも評判が良い手作りの昼食を250円払えば食べられるんです。利用者さんのお食事と同じものなので季節を意識した献立が多く、秋は炊き込みご飯、夏は冷やし中華など。手作りなので味はもちろんのこと栄養バランスもバッチリなのが嬉しかったです。今まで働いていた職場には食堂はなかったので本当にありがたいです」
夜勤のときは、無料で夜ごはん&朝ごはん支給
夜勤の時には16時間勤務など勤務時間が長くハードなので、夜と朝の食事支給があると助かるもの。しかも無料ならなおさら嬉しい。
患者さんに提供している食事だと栄養バランスも摂れて、むしろ健康的になれた気がするというお声も!
- Tさん 30代後半 リハビリ病院勤務→クリニック勤務
- 「以前勤務していたリハビリ病院では夜勤者に夜はお弁当、朝はパンと飲み物の支給がありました。子育てをしていたら家庭の食事も用意しておかなければいけなくて、自分の夜勤の準備をする時間が十分に取れないので、本当に助かっていました」
- Sさん 30代前半 療養型病院→地域医療支援病院勤務
- 「私が勤めていた療養型の病院では、夜勤者は患者さんの食事と同じものが夜・朝と支給されていました。朝はバタバタするので支給されたものを勤務終了後に食べることも多かったですが、患者さんがどんなお食事を召し上がっているかも知ることができるし、単純に栄養バランスのとれた食事を支給してもらえるのはよかったですね。ついつい一人暮らしだと食生活もコンビニや外食が続きがちになっていたので、夜勤が続く方が身体に良いものを食べていて健康的だったような気がします(笑)」
◆高ニーズの福利厚生②【医療費補助】看護師の特典!人間ドックも
医療費の補助や人間ドックの補助は、医療機関で働いているからこそ受けられる福利厚生の一つ。
体調管理をしっかりしていても、看護師は身体的・精神的に負担がかかりやすく病気になりやすいリスクもあります。医療の現場で働く身としても、医療費や人間ドックの補助はぜひともあってほしい福利厚生です。
休日・夜間加算は病院負担 医療費補助がある
体調が悪くなってもすぐに職場で受診することができたり、さらに医療費の補助まで受けられたり。自分の心身に何かあった時に助かる福利厚生があると「ここで働いていて良かった」と心底ありがたく感じられます。
- Mさん 40代前半 総合病院外来勤務
- 「外来受診した場合、後ほど申請しなくてはいけないのですが基本全額病院が負担してくれます。夜間に具合が悪くなって受診したときも通常の病院であれば休日・夜間加算されるので受診料が高くなりがちですが、全て病院が負担してくれるので医療費はほとんどかかりません」
人間ドックを安く受けられる
人間ドックも補助があることで定期的に受ける気になれ、そのために大きな病気を防ぐことにもつながります。長い目でみると自分の命を伸ばすことにもつながります。
- Hさん 40代後半 総合病院健診センター勤務
- 「勤務している病院は健診センターも併設していて、自費で様々な人間ドッグが受けられます。この人間ドッグは、通常はかなり高価(検査項目によっては10万円以上)。ですが、病院からの補助でかなり安く受けることができるので、毎年利用しています」
まとめ
いかがでしたか? 食堂や医療費補助のような福利厚生があると出費が抑えられるのでお給料以上の対価があるようなもの。
金銭面だけではなく健康管理につながったり、働く上でのモチベーションにも影響してくるので、派遣で働く際も職場の福利厚生はしっかりチェックしておきたいですね。
法定外福利厚生は企業独自で設定するのなので、職場によって充実しているものもあれば、ユニークなもの、また、用意されていないものもあります。
気になる、看護師みんなのうらやましすぎる福利厚生を紹介した記事もあるので、あわせてチェックしてみてくださいね。
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監修/スーパーナース 看護業務部
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
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