看護師が子育てをしながら仕事を続けることは、やはり大変なものです。
大規模の病院では、さまざまな育児支援を実施しているケースが増えたとはいってもまだまだ少数。そろそろ育児との両立を考えて、転職したいと思っている看護師さんも多いことでしょう。
そこでこの記事では、子育て中の看護師さんが働きやすいといわれる職場についてご紹介します。
勤務時間帯や休日、夜勤や交代勤務の有無など、さまざまな条件を考えながらご自身の育児環境に合った職場を探してみてはいかがでしょうか。
勤務時間や休日の面で、育児中の看護師が働きやすい職場
育児をしながら働く看護師さんにとって、ネックになりやすいのが勤務時間や休日についてではないでしょうか。
つらい夜勤があるかどうかも、仕事を続けるうえでは気になるところです。
ここでは、おもに勤務時間や休日などの面で、子育て看護師さんが働きやすい職場をご紹介します。
1.クリニックや街の個人経営病院
病棟を併設していないクリニックや個人病院であれば、外来診療のみなのでまず夜勤がありません。
また救急病院のように24時間急患を待機する状況になることもないため、残業もほとんどないでしょう。
休診日も土日祝日になることが多く、育児において土日に用件が集中しがちな看護師さんにとっては仕事をしやすい職場といえます。
2.訪問看護ステーション
在宅医療の推進にともなって、各地に増えている看護の現場が訪問看護ステーションです。
夜勤をともなう仕事はほとんどなく、土日が休日となるケースも多いため、育児との両立は基本的にしやすいでしょう。
ただし訪問先からのオンコール(電話問合せ)対応が必要になる職場では、多少忙しさを感じることもあるかもしれません。
オンコールの有無は職場ごとに異なるため、育児と両立したい場合はその点を確認すると良いでしょう。
3.介護施設
介護施設での看護業務も、基本的には夜勤がなく土日休みが多いため育児中の看護師さんに向いているでしょう。
また、施設勤務の看護師は平均年齢が高めであることが多く、過去に育児を経験しながら仕事を頑張ってきた先輩看護師さんも少なくありません。
そのため、仕事と育児の両立に理解を示してもらえ、心理的な意味でも働きやすさを感じるかもしれませんね。
育児支援に関する取り組みの面で、育児中の看護師が働きやすい職場
次に、これまで働いてきた現場と状況は変わらないけれど、支援制度などが充実していることで育児中の看護師が働きやすい職場についてご紹介します。
1.育児シフトなどの時短勤務制度が整っている病院
職員の出産や育児に備え、時短勤務の制度が充実している職場なら、子育て中も柔軟な働き方を検討してもらえます。
育児で長いブランクを作りたくない看護師さんなら、そのような職場で働きながら育児の手が落ち着いた頃合いでブランクを気にせず本格復帰を考えることも可能でしょう。
2.院内に保育所や託児所を設けている病院
近年増えているのが、看護師が育児中も生き生きと活躍できるよう、保育所など乳幼児や児童を預かる施設を院内に設けている病院です。
病院に出勤後、お子さんを預けてすぐ仕事に就けるので送り迎えの負担から解放されますし、お子さんの急な発熱などがあってもすぐ連絡を受けて対処できます。
育児中の看護師の職場探しで大切なポイント
ここではご家庭で育児にあたる看護師さんが、仕事との両立を考えて転職先を探す場合に、ぜひ実践したいポイントをご紹介します。
1.転職でどんな負担を低減してどの程度仕事を頑張りたいかまとめて書き出す
転職にあたり、最も大切なことは「なぜ転職したいか」を明確にすることです。
これは、育児をきっかけに転職するケースでも変わりません。
現状で育児と仕事の両立に対してどんなことに負担を感じ、転職でどのくらい低減したいかをメモ紙などに書き出してみましょう。
例えば「現職の勤務先が遠く、保育園への送り迎えの負担が大きいため近い職場に移りたい」「夜勤と育児の両立が大変なので、育児中は夜勤をなくしたい」など……。
実際に紙などに書いてご自身の希望や要望が見える状態にすることで、転職のプランも具体的に見えてくるでしょう。
2.転職エージェントを利用するなどし、転職活動の負担を減らす
育児をして、看護師の仕事も続けて、その上転職活動も……となれば、その負担は想像以上になります。
ご自身で職場を見つける手間を低減しながらご自身に合う職場を確実に探すには、転職エージェントの利用する方法もおすすめです。
まして育児環境に見合う職場は、人気の高い「レア案件」となることも多いもの。
それらを扱う転職エージェントを利用すれば、一般の求職者へは非公開となる好条件の求人も優先的に知らせてもらえます。
まとめ
この記事では、育児をしながら看護師を続けたい看護師さんにおすすめの職場や、育児を踏まえて転職を検討する看護師さんが職場探しで大切にしたいポイントをご紹介しました。
少し前までは、育児に専念するためいったん退職するという看護師さんが大多数でした。
育休復帰後も仕事を続ける意向の看護師さんが増えたということは、看護師としての労働環境も見直されてきたということでしょう。
とはいえ、育児をしながらでも働きやすい職場は人気求人となるため、いち早く情報をキャッチすることが大切。
転職エージェントなどをうまく活用し、希望条件に合った転職先をスムーズに見つけたいですね。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。