転職・就職を考えている看護師のなかには、職場を変えると同時に引っ越しを検討している方も多いでしょう。実家を出て一人暮らしを始めよう! と、考えている看護師さんもいるかもしれません。
そこでこの記事では、看護師の一人暮らしについてさまざまなことを調査した結果をご紹介します。なんといっても気になるお金・費用のことや、看護師さんならではのお部屋探しのポイント、そしてお金を掛けずに一人暮らしをする裏ワザなどについても解説しますので、ご参考にしてください。
20代看護師の一人暮らしには、これだけお金がかかる
ここでは、20代・女性の看護師さんが一人暮らしをした場合にかかるお金の目安をご説明し、必要経費と自由に使える金額のシミュレーションをしてみましょう。
1.家賃・光熱費だけで月額7万円ほどの出費になる
まず、20代女性が一人暮らしをする際にかかる家賃の平均は「6万円」ほどです。さらに、月々にかかる光熱費の目安は「1万円」ほど。月々の給与から社会保険料などの控除を引いた手取りの金額を「20万円」とした場合、家賃と光熱費を差し引けば「13万円」になります。
・手取り20万円-家賃6万円-光熱費1万円=13万円
上記の13万円を「食費」「交際費」「趣味・娯楽費」「美容・ファッションの費用」、そして「貯金」に充てることになります。ただし職場によっては、毎月の家賃手当てが支給される場合もありますから、かかる家賃からその手当分を差し引けるかもしれません。
働く女性が月々のお給料から貯金に回す金額の平均は「2~5万円」といわれますが、20代の方なら高くても3万円ほどの場合が多いようです。
つまり、手取りのお給料が20万円なら家賃・光熱費・貯金を引いた金額は「10万円」。この10万円のやりくりで、1人暮らしを乗り切ることになります。看護師さんの場合、ストレスの多い職場ということもあり「意外に交際費が多くかかる」という声も。
また、冠婚葬祭や季節の行事などで結構な出費を強いられることもありますから、ある程度交際費がかさんでもあわてないようにしておく必要があるでしょう。
一人暮らしのメリット・デメリット
ここでは、看護師が一人暮らしをするメリットとデメリットについてご紹介します。
【看護師が一人暮らしをするメリット】
1.自由に時間を使える
実家にいれば、ほかの家族に気を遣ってお風呂や食事や家事の時間を調整する必要があります。しかし1人暮らしなら、ご近所迷惑にならない限り好きなように時間を使って生活ができます。
2.自己管理を身につけられる
一人暮らしをすれば、自分1人でやる自信のないことを家族に任せられなくなります。役所へ行っての手続きや、お金の管理などすべてご自身で行う必要がありますね。もちろん、自分が食べるものは自分で作るか手に入れなければなりません。自立して生活できるようになりたいと考えるなら、一人暮らしは手っ取り早い選択肢になるでしょう。
3.友人などを家に呼びやすい
実家暮らしだと、お友達と会うのはカフェやレストランばかりになりがち。しかし、一人暮らしをすれば自宅にちょくちょくお友達を呼んだり、女子会を開いたりできます。外食より費用も抑えられて、時間の縛りも少なくなり、休みの日などは楽しく過ごせるかもしれません。
【看護師が一人暮らしをするデメリット】
1.出費が多く、お小遣いが少なくなりがち
一人暮らしをすれば一人分の家賃・光熱費がしっかりかかります。実家にいれば家族まとめての生活費だったものが、自分1人だけのための出費になるのです。やりくりを覚えてしっかり貯金したいという方の場合は、そのための社会勉強のために1人暮らしを始めるケースもあるそう。
2.不規則な暮らしを容認しがち
気を遣う相手や注意してくれる人が家にいなくなるため、規則正しい生活を守れなくなりがちになります。不摂生が重なると心身に悪影響が出ますから、たとえ一人でも生活のリズムやサイクルを乱さないよう気を付けましょう。
3.なんといっても寂しい
仕事で疲れて帰っても、お帰りなさいの声をかけてくれる人が家にいないのは心にこたえるかもしれません。また、仕事で嫌なことがあっても実家なら家族に愚痴を言ってスッキリできますが、一人暮らしだとそうはいかないでしょう。
看護師の一人暮らしの物件選び
ここでは、看護師が一人暮らしをする際の物件選びのポイントをご紹介します。
1.夜勤があるため帰宅時間が不規則に。防犯がしっかりした部屋を選ぼう
看護師には、夜勤が付き物です。夜に自宅を空ける機会が多くなりますから、防犯対策がしっかりとられている物件を選ぶようにしましょう。また、深夜や早朝に出勤・帰宅することもあるため、オートロックなどご自身の身も守れる設備が付いた部屋にすることをおすすめします。
2.多忙なので、自炊などができなくても不便にならないように
看護師は忙しいお仕事。毎日自炊をしよう! と思っていても、体力が持たなかったり時間が不規則でうまく計画できなかったりする日もあるはず。そんな状況を想定し、歩いてすぐの距離でコンビニがある物件を選んだり、部屋の掃除や整理整頓などの管理がしやすい部屋を選んだりすることも大切です。
3.看護師寮があるなら、入寮するのも手
勤務先によっては、看護師専用の寮が設けられていることもあります。寮費は一般賃貸の家賃と比較すると安い場合が多いですし、貯金をしながら一人暮らししたいと考えているなら最適の選択肢でしょう。
ただし、職場で顔を合わせる先輩や同僚と、帰っても顔を合わせることになります。また、「入寮期間は就職から○年まで(△歳まで)」など、勤続年数や年齢で制限が設けられている場合も。期間制限を過ぎれば、一般賃貸で一人暮らしをする必要が出てきます。寮に入っても生活費が安いからと安心せず、いざという時に備えて貯金をしておくようにしましょう。
まとめ
今回は、看護師が一人暮らしをする際に押さえたいポイントについて、ご紹介しました。自由が手に入る憧れの一人暮らしですが、その分だけお金の管理や自己管理など、あらゆることを自分1人でやらなければなりません。まずは「1人暮らしをしたらお給料のどれだけを何に使うか」としっかり計画を立て、賢く暮らせる心構えをしておくようにしましょう。
生活費をかけずに一人暮らしをしたい場合は、寮がある病院や家賃手当てが支給される病院への転職も視野に入れるとよいでしょう。看護師専門の転職サイトなどで、耳寄りな求人情報を見つけるのがおすすめです。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。