採血のワンポイントアドバイス
採血は、患者の状況を把握するために重要な医療行為ですが、苦手意識を持つ新人看護師も多いのではないでしょうか。
苦手に感じてしまう要因としては、感染や針刺し事故の危険性、苦痛な思いをして採血したにもかかわらず、検査結果が出ない場合があるなど、さまざまなプレッシャーによるものと考えられます。
血管が細い、血管が硬い、深い、蛇行しているなど患者さんによって上手な採血のやり方も微妙に異なります。だからこそ一定の技術力も求められます。
器用、不器用など個人差があるのは仕方のないことですが、採血の基本さえしっかりマスターするなど、繰り返し練習するなど少しでも不安を和らげる努力も必要です。
打つべき血管を落ち着いて見つけて正面から針を刺す基本的なことですが、難しいですよね。便利な練習キットもあるので、繰り返し練習をして自信を持つ!これに尽きるのではないでしょうか。
採血の一般的な手順
1.被験者への説明
検査の目的や採血にかかる時間など、端的に分かりやすく説明します。
被験者が幼児の場合、大人、男性、女性などにより最適なコミュニケーションは異なります。
ここで緊張してしまうと被験者も不信感から痛みを感じたり血管を探しにくくなってしまうので注意しましょう。
2.採血部を探す
静脈や動脈、血管の太さや硬さによって最適な方法は異なりますが、一般的には、利き腕以外を採血枕で乗せ安定させ、採血部の5センチほど上を駆血帯を巻き。血感を浮かび上がりやすくなる準備を行ないます。
3.採血部位の消毒
感染の原因を作らないように必ず消毒は行なってください。
4.採血部位の怒張
親指を中にして握り拳を作ってもらうことで血管は怒張します。
5.針の刺入
10~10度くらいの角度で採血針を固定し血管に刺入します。
ホルダーが動かないように注意し、採血管をほどよい時間間隔で差込みます。
6.採血の終了
採血部をアルコール消毒し綿で押さえ、採血針を抜きます。アルコール綿をテープで止めて10分程度はずさないよう被験者へお伝えして完了。
以上が一般的な手順ですが、練習キットでの繰り返しの練習で自信を持ち、現場で経験を重ねて自信を確信に変えることで、苦手意識を払しょくして一日も早く採血業務を自分のものにしてくださいね。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。