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看護師と保健師の違いとは?保健師になるにはどうすればいいの?

看護師として働くなかで、将来的に保健師として働くことを考えている方は少なくないのではないでしょうか。
「保健師は看護師のキャリアアップ手段として人気」など、看護業界に関する情報として取り沙汰される機会も多いものです。
そこでこの記事では、看護師と保健師の業務内容の違いや、看護師が保健師になるために具体的に必要なことなどをご紹介します。

看護師と保健師の仕事、どう違う?

ここでは、看護師と保健師の仕事内容の違いについてご紹介します。
名前はとてもよく似ている看護師と保健師ですが、実際に行っている業務にはどのような違いがあるのでしょうか。

1.看護師は「病気・けがの治療にかかわる医療行為をする仕事」

看護師は「看(み)て護(まも)る」という言葉のとおり、実際に病気やけがに見舞われた患者さんを治療し、回復に向け面倒を看るなどの業務に携わる仕事です。
「すでに病気やけがをしてしまった人を、治癒や社会復帰に向けて手助けをする」のが看護師であると考えると、わかりやすいでしょう。

2.保健師は「予防医療に関する知識や実践の機会を提供する仕事」

保健師は、簡単に説明すると「保健指導を行う仕事」をしています。
看護師が病気やけがをしてしまった人を対象に業務を行うことに対し、保健師は「病気やけがをする可能性のある人(つまり病気やけがに見舞われていないすべての人)」が指導の対象になります。
つまり、人々が病気やけがをしないために予防の知識やヒント、また実際の予防策などを提供する役割を担っているのが保健師です。

3.看護師と保健師の仕事の違いは「治療」と「予防」

つまり、看護師が「治療」を中心とした業務に携わるのに対して、保健師は「予防」を中心とした業務を行っているといえます。
「病気やけがを治す」のが看護師、「病気やけがを未然に防ぐ」のが保健師であるという、大きな違いがあるのです。

保健師になるためにはどんなことをする?

「今は看護師として働いているけれど、将来は保健師として活躍したい」と考えるナースさんは多いでしょう。
ここでは、保健師になるためにすべきことや保健師の年収の目安、保健師として働くのに向いている人などについてご紹介します。

1.保健師は「資格職」。看護師同様に資格が必要

保健師になるには、「看護師国家試験」に合格している人が受験対象となる「保健師国家試験」に合格する必要があります
つまり看護師と同様、国の免許がなければ就業できない「資格職」です。
しかも、看護師として働いている方はほとんど「看護師国家試験」に合格した方ですから、すでに保健師になるための1つのハードルはクリアしていることになります。
また保健師国家試験を受けるには、大学や大学院、専門学校などの「保健師課程」を1年履修する必要があるため、勉強する機関も必要になってきます。
キャリアプランをしっかり考え、計画的に学んでいく必要がありますね。

2.保健師の日々の仕事は?

保健師は、保健所や保健センターなどに勤務し、集団検診や保健指導イベントなどの業務を行っています
また最近では企業や健保組合などに勤めて、社員や組合員の健康相談や健康指導を実施する「産業保健師」という働き方も増えています。
具体的な仕事内容としては「健診や保健指導」のほか、近年では「メンタルヘルスに関する対応や指導」、「健康や予防医学に関するイベントや催事の企画・実施」などの比重も大きくなっています。
一般の人とのコミュニケーションの機会が多い仕事ですが、保健師に向いているのはコミュニケーション力の高さにかかわらず、人と接することが好きな人といえそうです。
「体に気をつけてほしい」という意思を、誰に対しても素直に伝えられる人が保健師に向いているのではないでしょうか。

3.保健師の年収はどれくらい?

保健師の年収は平均で「530万円ほど」といわれています。
看護師の平均年収は460万円ほどといわれていますから、保健師になるとキャリアアップとともに年収アップも実現できるといえそうです。
しかし、職場や地域によって給与水準は変わるため、看護師と保健師どちらの年収が高いかを簡単に判断することは難しいかもしれません。
実際に保健師志望のナースさんは、収入を増やすことよりも「体力に頼れなくなってもしっかり働ける」という側面に注目しているケースも多いようです。

保健師として働くことのメリット

1.公務員として働ける可能性がより広がる

保健師全体の7割以上が自治体の施設で勤務する「行政保健師」であるといわれています。
行政保健師は公務員扱いですから、安定した働き方を実現したいという方には大きな魅力になるはずです。

2.夜勤や残業は基本的になく、ワークライフバランスが充実

看護師として働いている限り、職場によっては夜勤や残業の発生が避けられません。
「今は若くて体力があるので夜勤も平気だけど、もっと年をとったら続けられるか自信がない」という方も多いはず。
保健師になると、基本的に夜勤はありませんし病院の保健師さん以外は残業も少ないでしょう。
プライベートを充実させられるので、育児と仕事の両立などもしやすくなります。

まとめ

今回は、看護師の方ならキャリアアップの選択肢の1つとして考えたい「保健師」のお仕事について、くわしくご紹介しました。
保健師という職業には将来性もあり、ライフワークとして末永く続けられる仕事といえます。
「地域の人たちの健康向上に努めたい」「知識を活かして人とかかわりながらやりがいを感じる仕事がしたい」と考えているナースさんなら、将来のために今からプランを立てて保健師をめざしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人は
スーパーナース編集部

スーパーナース編集部

看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。

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