看護師の平均年収を年代別・性別・都道府県別に解説!
看護師は年収が高いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。
この記事では、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」、日本看護協会「2023年病院看護実態調査」をもとに最新の看護師の平均年収をまとめました。
年代別、性別、都道府県別など、くわしいデータをもとに気になる看護師の年収事情について解説します。
また、平均月収やボーナス、生涯年収についてもまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
看護師の平均年収は508万円
最新の厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」による、
看護師の全体の平均年収は「508万1700円」です。
(月収35万2100円×12ヶ月=422万5200円+賞与そのほか特別給与85万6500円、平均年齢41.9歳)
ちなみに、全職種の平均は506万9400円。
(月収34万6700円×12ヶ月+賞与そのほか特別給与90万9000円)
比較すると、看護師の収入は全職種の平均以上。
「看護師の平均年収は高いほうである」と言えそうです。
なお、この数字は額面なので、実際には、ここから所得税や住民税、年金保険料、健康保険料が引かれた額が手取りになります。
また、この年収には夜勤手当・残業代(時間外手当)、ボーナスも含まれます。
そのため、夜勤がある病院勤務か、残業も発生しない職場で働いているか等、人によって差が出てきます。
ご自身の年収と比較していかがでしょうか?
男女別、平均年収の違いは?
続いて、看護師の男女性別の平均年収を見てみましょう。
男性 525万7000円
(平均年齢38.8歳/
月収平均36万5100円 ボーナス平均87万5800円)
女性 506万1400円
(平均年齢42.2歳/
月収平均35万0600円 ボーナス平均85万4200円)
看護師という職業全体でみた場合、男性は全体の9%弱。今なお女性が圧倒的に多い職業です。
男性看護師を採用する動きも活発化していますが、ことさら好待遇での求人が多くあるという状況ではないようです。
性別による平均年収の開きはそれほどありませんでした。
看護師の年代別年収まとめ
次に、年代別の年収についてさらに詳細な情報を公開します。
気になるのは、「自分と同年代の看護師がいくらもらっているのか」ということですよね。30代、40代の看護師がもらっている年収など、気になる年代をチェックしてみましょう。
20代、30代の平均年収を解説
やはり、1年目などが含まれる20代前半よりも、戦力になっていく20代後半からが年収がUP。
20代後半、30代へと安定して年収は高くなります。
しかし、看護師は圧倒敵に女性が多い職業です。子育て、親の介護などでお仕事をセーブする必要が出るなど、ライフステージの変化による影響をどうしても受けがち。
そのこともあり、30代後半は30代前半よりもやや年収がダウンしています。
40代、50代の平均年収を解説
年収のピークは40代、50代のベテランです。
長く勤めることで役職がつくなどして徐々に給料が上がっていく傾向にあります。
年齢や経験とともに基本給が上がって安定して稼ぐことができるのは、看護師という職業の利点と言えそうですね。
もっとも年収が高いのは50代後半です。
この年代でしっかり働くことができて頼りにされ、給与面でも頑張りが数字となって現れているのです。
年齢とともに積み重ねた経験と頑張りが収入に反映されているので、頑張りがいがありますよね。看護師ならではと言えるのではないでしょうか。
60代、70代の平均年収を解説
60代は定年を迎える病院も多く、雇用形態が変わるなどのケースもあって平均年収は下がっています。
とはいえ、まだまだ一般的な職業に比べると高い傾向に。
また、70歳を過ぎても現役で働く看護師の年収が、世の中の油がのった社会人の年収と同じぐらいであることにも驚いたのでは。
看護師は心身が健康であれば、ライフワークにできる可能性があるお仕事なのです。希望が持てますよね!
看護師の都道府県別平均年収ランキング
お住まいの地域や就職する地域によっても、看護師の平均年収に差が出ます。
都道府県別、看護師の平均年収ランキングは以下の通り。
ランキング結果は意外でしたか?納得でしたか?
調査する年によって順位は前後するものの、大都市圏やその近郊での年収は高い傾向があります。
一方、九州、四国、東北などの地方部では低めになる傾向です。
47都道府県別、平均年収一覧
続いて、全国47都道府県別の平均年収のデータを公開します。
ご自身の都道府県をチェックしてみましょう。
北海道
年収
478万9000円
青森県
年収
435万2200円
岩手県
年収
458万9700円
宮城県
年収
535万8000円
秋田県
年収
524万8100円
山形県
年収
539万4100円
福島県
年収
495万900円
茨城県
年収
504万8800円
栃木県
年収
513万4300円
群馬県
年収
498万400円
埼玉県
年収
517万2400円
千葉県
年収
526万6900円
東京都
年収
522万8300円
神奈川県
年収
545万6000円
新潟県
年収
499万1700円
富山県
年収
539万500円
石川県
年収
493万2500円
福井県
年収
537万3400円
山梨県
年収
544万8700円
長野県
年収
502万1700円
岐阜県
年収
525万1500円
静岡県
年収
545万1300円
愛知県
年収
522万2900円
三重県
年収
518万8500円
滋賀県
年収
475万7100円
京都府
年収
532万800円
大阪府
年収
568万900円
兵庫県
年収
530万1200円
奈良県
年収
519万9400円
和歌山県
年収
530万9900円
鳥取県
年収
469万2700円
島根県
年収
487万300円
岡山県
年収
535万8000円
広島県
年収
508万6500円
山口県
年収
536万円
徳島県
年収
445万6600円
香川県
年収
474万5800円
愛媛県
年収
471万3000円
高知県
年収
473万600円
福岡県
年収
466万2500円
佐賀県
年収
473万7000円
長崎県
年収
461万400円
熊本県
年収
418万5300円
大分県
年収
433万2500円
宮崎県
年収
416万2900円
鹿児島県
年収
442万2900円
沖縄県
年収
471万800円
基本的に給料はその土地の物価に比例しているため、必ずしも金額が低いからと残念に思うことはありません。
ちなみに、都道府県別の平均年齢も要注目です。
平均年齢が高めの都道府県は、ベテラン層が多く活躍しているエリア、年齢を重ねても働きやすい都道府県とも考えられます。
転職や引っ越しでのひとつの参考にしてくださいね。
看護師の月収は平均35万2100円
年収となるとボーナスも含まれるので、比較検討しやすいように月収でも平均を見てみましょう。
一般労働者における平均月収は31万8300円(男性35万0900円 女性26万2600円)です。
看護師はどうでしょう。
35万2100円
看護師の給料は平均よりも高め。やはり、「看護師は給料が高い」「看護師は稼げる」のは事実のようです。
年代別、看護師の平均月収
ここでもやっぱり気になるのは、「自分と同年代の看護師の月収はいくらぐらいなのか」ということですよね。
年代別だと、以下の通り。
平均月収がもっとも高いのは50代後半です。
年齢を重ねるにつれて、月収もゆるやかに上がる傾向にあります。
それほど大きな差にはならないものの、積み上げた経験はきちんとお給料に反映されているということです。
看護師のボーナスは平均85万6500円
続いて、看護師の平均年収を大きく左右する要素である看護師のボーナスについて解説します。
看護師全体のボーナスの平均は
85万6500円( /年)
平均月収で割ると約2.4ヶ月分。
看護師はしっかりとボーナスをもらえているということがわかります。
年代別、看護師の平均ボーナス
年代別だと、以下のようになります。
ボーナスの平均額が100万円を超えたのは、45~49歳、50~54歳、55~59歳のみ。
もらえるピークが40代後半から50代で、経験を積んでベテランになるほどボーナスに反映されているということが分かります。
65歳以降は定年を迎えて雇用形態が変わるなど変化があるものですが、それでもボーナスはそこそこの額をキープできているということがわかります。
全国47都道府県別、看護師の平均ボーナスランキング
都道府県別のボーナスはどうでしょう。
ランキング結果は、首都圏が入っていないことを意外に感じたのでは?
ランキングに入っていない都道府県のボーナス平均は、【全国47都道府県別、平均年収一覧】の詳細部分をチェック!
あくまで平均値ですが、もらっているボーナスの額と比較してみるといかがでしょうか?
看護師の生涯年収は?
最後に、看護師の生涯年収についても見てみましょう。
日頃から、自分の生涯年収を意識しながら働いている人はあまりいないと思います。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに、22歳から65歳まで働いたとして計算してみます。すると、看護師の生涯年収の目安は、このようになりました。
看護師の生涯年収
2億2407万0700円
生涯年収だと2億円を超えます。額が大きいので驚きですよね。
継続して働けば給与が相対的に上がっていき、定年間近になってもそれほど給与水準が下がらない職業ならではの特徴と言えそうです。
また、年金支給開始年齢の関係で定年後も働くならば、、生涯年収もそれだけ額が大きくなります。
「生涯を通してこんなに稼げるんだ」と思うと、日々受け取る給料をもっと大切に使いたくなりますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最新の看護師の平均年収について、データとともに詳しく解説しました。
看護師なら、仕事の大変さとお給料の兼ね合いを考えた経験が1度はあるのではないでしょうか。
この記事で紹介した「看護師全体の平均年収」「年代別の平均年収」「都道府県別の平均年収」は、ご自身と照らし合わせていかがでしたでしょうか。
もし現状が割に合わない、平均よりも低いのに仕事がつらいと感じているなら、転職を考えるのも一つの手。
新しい働き方も増えてきているので、ぜひ一度プロの人材コーディネーターに相談することをおすすめします。
スーパーナースは看護師の皆さんが望むキャリア・年収を実現していくことを応援しています。
コチラの記事も参考に!
スーパーナースは看護師に特化した人材紹介派遣会社です。
これまで多数の看護師さんと取引先とのマッチングの実績があり、看護師に特化している会社だからこそのマッチング率、リピート率の高さ、案件数、全国展開、といった様々な強みがあります。
お仕事探しや転職に関心がある方は、ぜひ一度、スーパーナースへご相談ください。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。