新人看護師だけどもう辞めたい・・・先輩が新人だったときに実践した対処法や円満退職の実例を紹介!
「もう看護師を辞めたい」と思い悩むことは、看護師なら誰でも一度は経験したことがあるのでは。新卒間もない看護師や、まだ働き始めて1、2年目であれば「もう看護師を辞めたい」と思っていてもどう解決したらいいのか分からなかったり、退職に踏み切れなかったり、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
「辞めたい」と悩む理由やその原因には、いろいろなケースがあります。
この記事では、かつて同じ悩みを持っていた先輩看護師が、新人だったときにどのように決断して乗り越えたのか、前編、後編に分けて実例を紹介します。
いま同じような悩みを持っている方も、みんながどのように悩んでいてどうやって解決しているのか知りたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
◆Case1≫看護師が向いていないと思い、辞めたい
忙しい日々の中、業務に追われてしまい望んでいたような働き方ができず、「看護師が向いていないのではないか。向いていないなら辞めたい」と悩む看護師は少なくありません。
先輩看護師Aさんは新人だった頃、先輩や周りの看護師に相談することでサポートしてもらうことができ、辞めることなく解決したそうです。
先輩看護師Aさんが新人だった頃の体験談を紹介します。
【体験談】同期や先輩に気持ちを相談し、辞めずに頑張れた
- 先輩看護師Aさん
- 私は新卒で入職した急性期の病院で働き続けています。学生の頃から急性期看護を学びたいと思っていたので、急性期の病院に入職しました。
しかし、日々の業務の多忙さについていけない、また入退院が激しく私の希望していた患者さんとじっくり関わる看護が全くできていないと気づき、急性期看護、そしてそもそも看護師は向いていないと思うようになりました。
その時、私は同期や先輩方に自身の気持ちを相談し、日々サポートしてもらいました。
申し訳ない気持ちもありましたが、その支えがあり、つらいと思っていた日々から抜け出すことができ、今では急性期看護が楽しいと思えるようになりました。
看護師の現場では自立することが求められますが、もう辞めたい、つらい、と思ったときには1人で抱え込まず、誰かを頼ることも必要です。結果としてあの時辞めなくてよかった、と思う日々が送れています。
◆Case2≫ 交代制などの不規則な勤務形態がきつい
看護師の退職理由で多いものの1つに、「職場の不規則な勤務や夜勤がしんどかった」というものがあります。
若い時は体力があるため無理な働き方をしてしまうこともありますが、体質や体力は人それぞれ。若い新人であっても、その働き方が無理で体調を崩してしまう看護師も、もちろんいるのです。
先輩看護師Hさんが新人だった頃の体験談を紹介します。
【体験談】休職を経て、病棟から外来に異動したことで体調が安定
- 先輩看護師Hさん
- 私は新卒で入職した病院内で病棟から異動し、外来にて勤務しています。
異動に至った理由は3交替という不規則な勤務に身体がついていけず、体調不良になったためです。勤務していた病棟はとても忙しく、定時で帰宅することはほぼなく、どの勤務も残業をしていました。そのため、日勤→深夜、準夜→日勤の勤務のときには自宅に帰る時間もなく、院内仮眠室で食事を取り、次の勤務へ…ということがほとんどでした。同期や先輩方も優しかったので働きやすい環境ではあったのですが、そんな日々が続くと次第に体調が悪くなり勤務を休むことも出てきてしまいました。
同様の勤務をしているのは私だけではないと、体調管理に努めましたが、やはり体調が優れず、師長に相談し、休職することになりました。
しばらく休職させていただき、復帰するも次第にまた体調が優れない日々が続いたため、「不規則な勤務の病棟ではなく、外来に異動してみては」と師長より提案を受け、外来に異動しました。
結果、病棟とは全く違う環境ですが、勤務の時間が一定になり体調不良になることがなくなり、看護師として働き続けることができています。
今、不規則勤務がつらい方は病棟での勤務にこだわらず、体調優先で別の場所での勤務を検討するのも良いかもしれません。
◆Case3≫ 同期から遅れを取り、いつまでも自立できず自信喪失
新人同士、スタート地点ではそれほど差がなかったはずなのに、いつの間にか実力に差がついてしまった……というのはどの世界でもあること。
看護師の場合、多忙な業務を必死にこなしながら注意を受けたり怒られたりする日々で、精神的にまいってしまう上、同期が成長して自立していく姿を見ると自信喪失してしまいがちです。
先輩看護師Fさんが新人だった頃の体験談を紹介します。
【体験談】同期が一緒に勉強してくれ、気にかけてくれた
- 先輩看護師Fさん
- 同期がどんどん自立していく中で、私は先輩のフォローがいつまでも必要な状況でした。
一生懸命仕事には向き合い、勉強も怠らず実施していましたが、なかなか現場でついていくことができず、もう私は看護師が向いていないと感じていました。「看護師に向いていないならもう辞めたい」と思っていましたが、同期が一緒に勉強をしてくれたり同じ日に勤務があるときには気にかけてくれたり、たくさん支えてくれたおかげで、私は乗り越えることができました。
早くみんなに追いつかなければと焦っていましたが、人の成長のスピードはそれぞれです。今は、あの時辞めることなく看護師を続けていてよかったと思っています。
◆Case4≫辞めたいけど、 親に対して申し訳ないと思ってしまう
「辞めたい」と思っても、特に働きはじめてから年数がまだ浅い1、2年目の看護師だと、親から心配されていたり、親と同居していたりして、どうしても“親や家族の目”が気になってしまうもの。
「こんなに早くに辞めて、これまで応援してもらっていたのに申し訳ない」「なさけないと思われないか……」「実家にまた帰ることになったら迷惑をかけてしまうのではないか……」
そう考えると、辞めたいと思う気持ちを抑えがち。また、実際に親に相談して反対されることも。
先輩看護師Bさんの新人だった頃の体験談を紹介します。
【体験談】仕事を続けながら転職活動し、親も安心する転職先へ
- 先輩看護師Bさん
- 私の両親は、病院勤務がつらく、退職したいと私が言ったときに「せっかく免許をとったのに、もったいないからもう少し頑張りなさい!」と退職に反対しました。
私は両親が学費を出してくれて看護師になれたから、両親の言う通り頑張るしかないと踏ん張っていましたが、それも長く続かず仕事がただ苦痛になる日々でした。
なので、私は秘かに仕事を続けながら転職活動を行い、看護師免許を活かせる一般企業へ転職しました。
一般企業へ転職という選択をしたことで臨床からは離れましたが、違った形で看護師を続けることができ、また、親との関係も変わることなく過ごせています。
先輩看護師Bさんのように、辞められないけれど辞めたいと悩むのであれば、仕事と並行して転職活動を行うと良いかもしれません。
スーパーナースは看護師に特化した人材紹介派遣会社です。転職やキャリアの相談、そのほか派遣の形態での勤務など、お気軽にお問合せください。
続いて、先輩たちが新人の頃に辞めたいと悩み、その時にとった対策についての体験談≪後半≫を紹介します。記事はコチラから
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。