看護師の転職時に「自己分析」が必要な理由は？方法やその理由を紹介

転職を検討しているときには、しっかり「自己分析」をしておくと良いとよく言われます。なぜ、自己分析をおこなうと転職活動がより効率的になるのでしょうか。
その理由はやはり、「面接などで自分の考えや展望を率直に伝えられる」点にあります。自分がなぜ前の職場を退職し、どのような理由で転職を考えているのかを客観的な目線で分析するのは、応募先への的確なアピール力にもつながるのですね。今回は、看護師が転職に備えておこないたい自己分析の方法や、それによる転職成功の秘訣をご紹介します。

看護師の転職に「自己分析」がなぜ良いのか

ここでは看護師として転職するために、自己分析しておくことが良い理由について、もう少しくわしくご説明します。

1.自分が転職で何を求め、何を実現したいのか把握できる

次に勤めたい病院を探す上で失敗しないために、まずは自分が求めているものが何なのか、そして転職で何をかなえたいのかをしっかり把握しておくことが大切です。それらが客観的に見えているだけでも、転職に失敗してしまうリスクを減らすことができるはずです。

2.履歴書を書きやすくなる

何を求めて転職を試みるのかが分かっていれば、もちろん履歴書もスムーズに書くことができます。何時間もかけて書いたわりに、あまり中身のない履歴書になってしまった……という事態は、自己分析をおこなっておくだけでかなりの確率で回避できるでしょう。

3.面接での受け答えにも有利

自己分析で、前職を辞めた経緯や自分の転職動機などが明確に把握できていれば、面接時にも迷うことなくはっきり発言することができます。回答内容はもちろんですが、きちんとした受け答えができるという意味合いでも、面接時の好感度を高められる可能性があるといえるでしょう。

看護師が転職する際におすすめな「自己分析」の方法は？

さて、ここではさらに深掘りして「自己分析を実際におこなう簡単な方法」について、ご紹介します。どなたにでもでき、手順もまったく難しくありませんので、ぜひチャレンジしてみてください！

1.紙など文字を書けるものを用意する

ノートや手帳のほか、印刷用紙でも良いですしパソコンのメモ帳画面でもかまいません。とにかく、文字を書き出せる環境が整っていればOKです。

2.好きなもの、嫌いなもの、やりたいこと、やりたくないことをそれぞれ箇条書きしていく

仕事に関係あることからないことまで、「好きなもの」「嫌いなもの」「やりたいこと」「やりたくないこと」と4項目に分けて箇条書きできる状態にします。そして1つずつ漏らさずに書き込み、それぞれの項目を埋めていきましょう。

3.書き込んだ項目が偏っていないかチェック

ざっとひととおり書き込んだら、それぞれの項目で偏った箇所がないか目視で確かめてみましょう。何かしら偏りがあるのは当然ですが、「嫌いなもの」や「やりたくないこと」に書き込みが偏っていたら注目してください。

4.「嫌いなもの」「やりたくないこと」の理由を考える

「嫌いなもの」や「やりたくないこと」に書き込んだものを1つ1つ見ながら、なぜ嫌いなのか、なぜやりたくないのかについて考えてみましょう。特に、嫌で回避し続けてきたものや実際に拒否した経験があるものについては、必ずその理由を振り返って書き出してみます。

意外ですが、自己分析の作業は以上で終わりです。この自己分析で大切なのは、「嫌い」「やりたくない」の理由や動機をこの機会に知っておくことなのです。
人は「好き」という気持ちよりも、「嫌い」という気持ちについ動かされて行動することが多いものです。たとえば「給与の低さ」や「福利厚生制度の手薄さ」などが、前職の大きな不満点だったとします。そしてその不満を払しょくするために、給与が高く待遇の良い病院に転職したとします。
しかし、実際には労働現場が過酷な上に、看護師として求められるスキルも自分が望むものとは違っていたとします。そうなれば、せっかく転職したのにその満足度は低いものになってしまうでしょう。この転職が失敗につながった理由は、「嫌なものにしか目が行かず、好きなものややりたいことを無視してしまったこと」に尽きることが分かりますね。
「嫌い」に振り回されず「好き」にも目を向けること、そして「嫌い」の理由を知り、「好き」でカバーできる「嫌い」かどうかを見極めることが、自己分析の本質なのです。
「△△は嫌いなのでできればやりたくない。でも、好きな○○に取り組めるなら、△△の嫌いはガマンできるかも……」「●●は好きだけれど、嫌いな××をする必要があるなら見送るべきかな……」など、自分の「好き」と「嫌い」のバランスを把握することで転職での失敗を回避できるというわけですね。

まとめ

今回は、ナースさんの転職には「自己分析」をおこなうことが大切であること、そして具体的な自己分析の手法についてご紹介しました。
自己分析というと難しいものに感じられますが、「好き」と「嫌い」の把握、そして「嫌い」の理由を知ることといえば「面白そう」と感じられるのでは？
自己分析をおこない「どんな職場が自分に合うのか」が分かってきたら、転職サイトでたくさんの求人情報をチェックし、ご自身に合う職場をじっくり探してから応募先を決めましょう。自己分析が済んでいれば、履歴書作成や面接もかなりスムーズになるかもしれません。