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vol.32『シリンジポンプを安全に使用するために』
登場人物
  • 医療ゆかり

    25歳 4年目看護師
    たまこのプリセプター
    ワインがすき

  • 那須鶏子

    12年目のベテランナース
    実はゆかりのプリセプター

シリンジポンプを安全に使用するために

シリンジポンプって何?

シリンジポンプは輸液ポンプの一種です。
より微量で正確な与薬が必要な場合に使用します。

シリンジポンプの使用手順

  1. ① 指示にそって薬剤を確認・準備し、シリンジに薬剤を充填する
  2. ② シリンジ と 延長チューブを接続、延長チューブ内に薬剤を満たす
  3. ③ 患者に説明し同意を得たあと、名前と注射指示を確認する
  4. ④ シリンジポンプをベッドと同じ高さにし、点滴台に固定する
  5. ⑤ コンセントにさしこみ電源を入れる
  6. ⑥ シリンジポンプにシリンジをセットし、プライミングを行い薬液をルートの先端まで満たす
  7. ⑦ 輸液ルートの三方活栓をアルコール綿で消毒し、接続する
  8. ⑧ 指示された流量を設定し、スタートする
  9. ⑨ シリンジとシリンジポンプの固定やコンセント、ルート、三方活栓などを確認する
  10. ⑩ 患者の様子を観察し、バイタルサインなどのチェックを行う

シリンジポンプ使用事故の事例

検査室への移送のため、シリンジポンプを一時的に移送用の点滴スタンドへ付け替えた。検査終了後薬剤量を確認するとサイフォニング現象により過剰投与されていた。

移送時に何らかの原因で押し子が外れ、検査中にシリンジポンプを高い位置にセットされていた。

サイフォニング現象とは

シリンジポンプが患者の身体より高い位置に設置されていることで、高低差によって薬剤が急速に注入されてしまうことである。

シリンジがシリンジポンプから何らかの原因で外れた際に起こることがある。

プライミングとは

輸液投与時に、投与する薬液を輸液ルートの先端まで満たすこと。

シリンジポンプ使用時はシリンジをセット後に早送りしてルート内の気泡を押し出し、シリンジの押し子やポンプとの隙間をなくすことでスタート時から設定した流量を投与することができる。

シリンジポンプ使用時に重要な手順の一つである。

まとめ

シリンジポンプは少量でも影響が大きい薬剤を使用することもあるため、確認を怠ると重大な事故につながります。使用時の手順と根拠を確認し、事故予防につとめましょう。

医療監修/赤坂山王クリニック 院長 医学博士 梅田悦生
マンガ/ほりたみわ
(敬称略)

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スーパーナース編集部

スーパーナース編集部

看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。

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