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vol.12『その検体容器はどなたのですか?』~採血時の検体容器取りまちがい~
登場人物
  • 白衣たまこ

    22歳 1年目看護師
    いつも一生懸命だが
    たまに抜けている

  • 医療ゆかり

    25歳 4年目看護師
    たまこのプリセプター

  • イトウジロウ

    75歳
    ちょっとおとぼけの愛されキャラの患者さん パンダ耳

  • サトウタロウ

    85歳
    まじめな気質の患者さん
    待つのが苦手 ふわふわヘア

その検体容器はどなたのですか?

NGポイント

  • 検体容器が、1患者1トレイになっていなかった

採血の検体容器取りまちがいが多い事例

  • 検体容器の照合をした後にナースコールの対応をし、再開する際に照合せず採血を始めた
  • 検体容器が、1患者1トレイになっていなかったが、そのまま患者のもとに持参した
  • 照合端末で患者確認をせずに採血を実施した。後からやるつもりだった

検体容器取りまちがい防止のためのポイント

  • 1患者1トレイとする
  • 採血の直前に患者のネームバンドと全ての検体容器のラベルを照合する
  • 採血業務を中断して再開する場合は、最初の照合手順にもどって実施する
  • 照合端末がある場合には、採血実施前に必ず使用し照合をする
  • 検体容器が複数ある場合、必ずすべての検体容器と患者のフルネームと照合する

血液検査は患者の疾患の状態の把握や、治療の効果を知るうえで重要な指標となります。手術の決定や延期、薬剤量の判断などにも使用されます。

看護師にとって採血業務は日常のことであり、毎日の採血患者の数も多く検査の種類もさまざまです。

そのため、多くの医療機関では採血業務を確実に行うため、電子カルテシステム、自動採血管準備システム、患者照合システム、など複数のシステムを連動させています。

しかし看護師がそのシステムを有効に使用せず、手順を省略してしまうことがあれば、せっかくのチェック機能も効果が発揮できません。

またチェックシステムがない場合でも、上記に示したようなまちがい防止のポイントを徹底することにより、取りまちがいを未然に防ぐことができます。

血液の検体容器の取り違えが生じれば、患者に誤った治療を実施したり、継続すべき治療を終了したりすることになり、悪影響を患者に及ぼしてしまうことがあります。

患者確認を決して省略せずに、徹底して行うようにしましょう。

医療監修/赤坂山王クリニック 院長 医学博士 梅田悦生
マンガ/ほりたみわ
(敬称略)

この記事を書いた人は
スーパーナース編集部

スーパーナース編集部

看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。

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