Vol.0063 感じないストレスに、気をつけて。[2015/01/16更新]
皆さまごきげんよう。
先日、成人の日に
またひとつ「大人の階段」を登ってしまった
マツコです。
さて、この「大人の階段」
これは一体いつから始まっているのでしょう。
ハタチ…ではないなあ。
やはり、13歳。
昔の元服の歳からでしょうか?
最近の(色々と早熟な)お子様の中には
13歳前にオトナの階段を登っている子もいるそうな…
ついついピンクちっくなことを
考えてしまうマツコですが、
そもそも、大人の階段は
何がその一段一段なのでしょう?
成人式を10数年前に通り過ぎてしまった今でも
大人の階段を登り続けているんだと思い知らされる
出来事が先日の成人の日にありました。
それは、行きつけの美容院でのこと。
いつも通り、担当の美容師さんに
カラーリングをオーダーしたところ、
マツコの髪をかきあげ、
ジッと考え込んで一言。
「白髪染めにしましょうか?」
ん?
えええええ~!?
シラガゾメ??
言ってもまだ、成人式を10数年前に通り過ぎたお歳です。
元々、若白髪もあったとはいえ…ショック。
でも、薄々気になっていたのも事実です。
自分では、全く気付かなかったのですが、
後頭部に大量に白髪が発生しているのを夫に指摘され、
夜な夜な鏡の前で白髪抜きに没頭したのも、最近の話です。
「じゃ、じゃあ、お願いします…」
と言いながら、頭の中では、
「大人の階段の~ぼる~♪君はシンデレラさ~(涙)」
がリピート…。
30歳超えると急に厳しくなる大人の階段…。
いやいや。
実は、30歳前もキツかったなあと
カラーリングされながら色々回想しておりました。
あれはマツコ、27歳の秋のことでした。
大学病院から民間の病院に転職して2年目。
突然、めまいが現れたのです。
その前から、エレベーターに乗ると立っていられず
しゃがみ込んだり、
疲れやすくグッタリしてしまったりしていたのですが、
ただ少し、疲れているだけだと思っていました。
しかし、突然現れためまいは
横になっても、ぐわんぐわん。
原因もわからず、
「寝たら、そのまま死んじゃうんじゃ?」
という恐怖の中、一晩を過ごしました。
(でも寝ました…そこがマツコ(笑))
しかし、寝て起きてもめまいは治りません。
前日の日勤中にめまいを主任さんに相談していたので
病棟にお休みの連絡をし、耳鼻科を受診しました。
基本の採血から、
聴力検査やめまいの検査を行ったところ、
結果は、「内耳性のめまい」でした。
難聴(特に低い音)にもなっていたそうです。
なんで???
大雑把な性格ですが、食べることは大好きで
どんなに忙しくても自炊をしてましたし、
眠れない夜もなく毎日きちんと眠れていました。
そりゃ仕事は忙しかったし、
上手くいかない事もありましたけど…
そんなにストレスが溜まっているとは思わず、
健康であることが取り柄で生きてきたのに、
なんでこんな病気になるの?
と思いました。
治療は、内服と
「少し、安静にするしかないです」
と先生に言われました。
確かに、フラフラ、フワフワ。
力が入りません…。
結局、しっかり休まなければ意味がないとのことで
2週間休養の診断書を頂き休むことになりました。
先ほど、「ストレスはない」と書きましたが、
2週間の安静を言われた瞬間、涙が出ました。
休むことが悲しかったり、
悔しかったりしたわけじゃありません。
安堵というか…
“ああ、私、疲れてたんだ”
とそのとき初めて気づきました。
看護学生の時、精神科の外来に実習で行った時の事です。
自分は、二重人格だと言って外来受診をされた患者さんを診たあと
先生がポツリと一言。
「精神科に、自分で診断をつけて受診する人は、
そうじゃないことが多いんだよ。
本当に、病んでいる人は、自分は大丈夫だと言うんだ。」
あの頃、休んでいる最中も復帰した後も、
周りから「ストレスでしょ?」と言われていましたが、
私は、「ストレスはないんですけどね~」と言っていました。
本当に、しんどい時って、
自分じゃ気づけないものなのです。
そして、身体が悲鳴をあげる。
実は病気の引き金となったストレスが何だったのか、
今でもわかりません。
以前にこのブログでも書いた事のある
「新人時代の挫折」の方が、
よほどダメージが強かったと思います。
なので、しばらくとても悩みました。
当時の師長さんと面談したときも、
“なんで、こうなったのかわからない。
きちんとした食生活をしていたし、身体は健康なはずなのに。“
と相談しました。
すると、師長さんがひと言。
「今、マツコは、20代後半。
わかりやすい身体的や精神的なストレス以外にも、
ホルモンバランスや自律神経が崩れやすい時期でもあるから
それが身体にとってすごくストレスになる人もいるのよ。」
ホルモンバランス…自律神経…
まさしく、大人の階段でございました。
どんなに真面目に生活しても
お歳に絡んだ
ホルモンバランスや自律神経の乱れ、崩れは
止めようがありません。
そう、
大人の階段は登りたくなくても
やってくる。
ドキドキワクワクばかりじゃない。
どちらかと言えば、
これから先、向かってくる大人の階段は
あまり登りたくないものが多いかもしれない。
もう少ししたら、
次のホルモンバランスの崩れ、
更年期障害や骨粗しょう症なんていうのも待っているもの。
決してスキップして昇るような階段ばかりじゃないけど
できるだけ、その時その時の階段を楽しみ、
意味を見出せるように、登っていきたいと思います。
皆さまの中には、
年末年始が通り過ぎ
少し体がお疲れモードの方もいらっしゃるでしょう。
大きな目に見える大人の階段だけでなく
私たちは、
日に日に小さい大人の階段も登り続けています。
どうか、常日頃患者さんに言っている言葉を
自分に投げ掛けてみて下さい。
精神科ドクターの言葉をもう一度。
「本当に病んでいる人は、自分は大丈夫だと言うんだ」
時にはご自分を甘やかして、
身体を休めてくださいね。
もし、少しでも体調の変化があれば
早めに受診・検査をして、
健やかに大人の階段を登っていきましょっ!
マツコ