Vol.0044 看護師の夏休み~非日常to非日常~ [2014/08/20更新]
夏本番!
と思いきや、あっという間にお盆が過ぎ
ショップでは「new arrival」の文字とともに、すでに秋物が並んでいます。
みなさん、夏休みはどう過ごされましたか?
それともこれからですか?
マツコの夏休みは、こ・れ・か・ら です!
もうここ何年も夏休みは、夫に任せっきりで
ある意味ミステリーツアーのように過ごしています。
5~7日間、ほぼ毎日「明日はどこに行くの?」という
“超”他人任せ発言をしています。
別に執着がないというわけではなく、
「オタク気味な夫を納得させるプラン」を計画する力が湧かない…。
まあ、こだわりがある人に任せた方がうまく行きますものね
-by THE O型発言☆-
しかし、夫に出会う前は、
ナース友達と計画を練って旅行に出掛けていました。
特に若いころ(笑)は、ハワイ、グアムなどの海外にも行きました。
グアムでパラセイリングをしながら
あああ~!!独身サイコー!!!
と心の中で叫んでいました。
とにかく、そこでやりたいことを詰め詰めに入れて
楽しんでいました。
しかし、そんな夏休みも病院によって様々です。
例えば、
【期間】
・6月~10月までの間
・6月~3月までの間
…3月までって、もはや夏休みじゃないですね。
「リフレッシュ休暇」と呼んでいました。
【日数】
・5日間
・3日間
・プラスで有給との組合せOK or NG(←これ重要!)
「新婚旅行と併せて、2週間OK」という太っ腹なところもあります。
これらは病院もですが、「師長さんの考え方」によっても、かなり違います。
同じ病院でも、夏休みが取れる病棟と、取れない病棟があったり、
申請も、くじ引きだったり年功序列だったり自由だったり…。
そう、この「申請!」
早い所で5月、遅くても6月頃に
突如冷蔵庫などに貼り出される、夏休み用の希望カレンダー!
これが貼り出されるだけでも、みんな少し浮き足立ちます。
休憩時間や、夜勤で暇な時の主な会話が「夏休み」になります。
そして、いち早く希望を書きたいところですが、
ぴよっこは、ただひたすら“ステイ”の状態が続きます。
ナゼなら、だいたいどこも、
暗黙の了解で、年功序列で希望を出すからです。
「上」と呼ばれる、オネエサマ方が全員書き終わるまで
待たなければいけません。
これが、お休みに積極的な方達ばっかりなら
全然問題ないんです。
しかし、看護師さんが全員海外好き、旅行好きってわけじゃなく
中には、お休みにあまり執着心がない方もいらっしゃいます。
この消極的な方々が希望を書き終わるのを
ぴよっこはひたすら待ちます。
そして、このとき一番嫌な役割が回ってくるのが
中堅ちょい下、ぴよっこちょい上の
いわゆる一番みんなに都合よく使われる年代です。
「○○さんにいつ頃夏休み取るんですか?って聞いてみてよ。」
と「上」や「中堅」のお姉様から指令が出ます。
またこの頃になると、ちょっとした師長さんだと、
「他の人は、お休みいらないの?」
「勝手に決めちゃうわよ」
と一発目のお怒り発言が出てきます。
もう、下々の者達は内心気が気じゃありません。
“オヤスミイラナイ”わけがナイ!
「○病棟のA子と約束してるし、もう向こうは希望出して
オッケー貰ったって言ってるのにー!
早く、予約しに行きたいのに!!」
いや、ほんと。
この年に1回の大イベント。
このお休みのために頑張って働いているのに、
“イラナイ”わけがありません!
どうにか、「上」のお姉様が希望を書き終わると
これまた年功序列で希望を書いていきます。
基本、ハイシーズンのお盆や8月に希望を出す人はいません。
ご結婚されていたり、お盆に家族の用事がある人くらいで
ほとんどは、ちょっとオフシーズンをみんな狙っています。
海外上級者だと、6月に取る人が多いです。
一番オフシーズンですから。
しかし、お休みを取得時期の暗黙のルールは、病棟によって違います。
「新人は早めの6月」と決まっている病棟もあれば、「新人がイチバン最初(6月)に取るなんてありえない!」という正反対のルールがあることも。
また、「人気のない8月に取るべし」という病棟があるかと思えば、「お盆に取るなんて空気読めてない」などなど…病棟によって、その文化は様々。
新人さんや、中途で入職した方は、
プリセプティーなどに「傾向と対策」を事前に聞いておくことをオススメします!
そして次に、気になる旅行先ですが
海外なら
初級者は、安くて日数が少なくて行ける
ハワイ、グアム、韓国
ちょっと中堅になってくると
アメリカ、オーストラリア
上級者になると
ヨーロッパ、中東、アフリカ、エジプト
国内だと、
夢の国、沖縄、北海道
だいたいこんな感じでしょうか。
いいですね♪いいですね♪
ただ、行き先を並べただけでも
ワクワクウキウキしちゃいます。
そして、自分の思い出と重ねてしまいます。
友達との旅行、楽しかったなあ…。
しおりを作ったりしたこともありました。
バスに乗り遅れて、
最終日のサンセットディナーの船に間に合わず…
気張った服装で町の食堂に行ったこともありました。
予約が遅くなって
飛行機が満席で…泣く泣く諦めた旅行もありました。
ものすごく友達を怒らせてしまって
大泣きをした旅行計画もありました。
逆に、「アナタとはもう一緒に海外には行かない!」と
友達に断言した旅行もありました。
はしゃぎすぎて、シャワーも浴びず
ベッドの上でうつ伏せのまま、死んだように寝た日もありました。
それでもどれもこれも、キラキラと懐かしく、
今となっては笑ってしまう思い出ばかり…。
看護師の日常は、世間でいう非日常です。
普通の人は、日常から旅行という非日常に行くわけですが
看護師は、非日常から日常をすっ飛ばして非日常に行きます。
この上ない幸せ!幸せ倍増!!
「ああ~、今頃みんな
オペだー、入院だー、陰洗だーって
走り回ってるんだろうなあ…」
なんて思いながら、
今、私、最高に幸せ!
と、ニヤつきが止まらなくなります。
しかし、そんな看護師さんの
年に一度の祭りは
あっという間に過ぎて行きます。
そしてまた、非日常と呼ばれる戦場へ
皆、戻っていきます。
来年、また「最高!」な一時を楽しむために…。
そんな最高のひと時がすでに終わった方も、
これからの方も、何より体調第一!
暑い日々の中に、涼しい日が紛れ込むようになったこの季節、
体調を崩されませんよう、ご自愛なさってくださいね。
では、マツコ、
夏休みに行ってきまーす!
マツコ