看護師の転職って難しいの？看護師の求人事情について

慢性的に人手不足といわれる看護師業界。求人の数は安定して多いのですが、人によっては転職が難しいと感じることもあるかもしれません。この記事では、看護師の転職が難しくなりがちな人の特徴や、実際の看護師の求人事情などについてご紹介します。「たくさんの求人に応募しても、なかなか縁に恵まれない」「転職を実現できても、働き続けたい職場にはなかなか出会えない」など、悩み多き状況からの逆転をめざす方は、ぜひご参考にしてください。

転職が難しくなりがちな看護師とはどんな人？

看護師の転職そのものだけでみれば、それほど難しいものではないでしょう。看護師はつねに人材が不足気味な業界といわれ、時期を問わず高い需要があります。そのため、公開されている求人数は安定して多めで推移している状況です。
ただし、求職者であるナースの状況や立場によっては、転職が難しくなってしまう場合もあります。ここでは、転職活動で不利になってしまう可能性がある看護師さんの特徴についてご紹介します。

1.新卒で看護師として就職したが、すぐ辞めてしまった

求人市場で、一般的に「第二新卒」と呼ばれる求職者がいます。具体的には、「新卒で就職したが、3年以内にその仕事を辞めて新たな就職先を探している人」を指しています。あるいは、「新卒で就職せず、半年～1年などの期間を経てから就職活動を始めた人」を含める場合もあります。
第二新卒のナースも勿論いますが、看護師として転職する場合に第二新卒という立場は有利とはいえないケースもあるのが現状です。その理由は、前職で知識や技能を十分に身につけないうちに仕事を辞めてしまったとみなされることが多いためです。

2.ブランクの長い「潜在看護師」と呼ばれる人

結婚や出産、転居などでいったん離職するなど、看護師資格があるのに実務から離れている人を「潜在看護師」と呼んでいます。そのようにブランクの長い人が復職する場合は、どちらかといえば求職者さんの側で転職のハードルを上げがちになるケースが多いのが特徴です。「長年採血や注射をしていないので不安」「身につけてきた専門知識も忘れているかもしれない」など、復職後の心配が先立って転職活動にも及び腰になってしまうという人がたくさんいるのです。

3.体調不良を理由に退職し、復帰を検討中の人

病気や怪我などで看護師の仕事を続けることが難しくなり、離職して療養を経てから復帰を考えるケースです。この場合はご自身の体調不安がもっとも大きな転職の障壁となりますが、求人する側も「体力的に続けられるだろうか」と、不安視する可能性はゼロではありません。

4.未経験の診療科への転職

このケースは単純に、診療科ごとに異なる特色が多い点が転職を難しくする最大の理由です。たとえば、デイケアなどの施設で働いてきたナースが原則24時間対応の救急外来に転職するとなれば、業務内容のほか現場のスピード感などもまるで違って感じられるはずです。求人側も、状況の変化に対応できるか不安に感じるかもしれません。

看護師特有の転職のハンデを克服するには？

1.第二新卒の場合

ナースが第二新卒として転職する場合、もっともプラスになる要素は「若さ」です。若いことで体力面でも期待され、交替勤務や深夜対応を任せやすいなど求人側のメリットも大きいのです。
また、まったくの新人よりも基本的なビジネスマナーや一般常識の面で安心できるという強みもあります。今すぐ即戦力というわけにはいかなくても「新卒よりは早期に戦力となってくれそう」と、期待される可能性もあるでしょう。転職活動では、それらの点を明朗にアピールすることで第二新卒特有のネガティブ要素を払拭しましょう。

2.ブランクの長い人の場合

ブランクのある潜在看護師の方が復職する場合は、「勉強熱心さ」がポイントです。医療機器や知識などの要素が数年のうちに変わっていることは、ある意味当然。不安に思うより「みんな新しいことを学ぶのだから、ブランクの有無は関係ない」と考えてみては？
面接などでも「いろいろ変わっているだろうから不安」などといってしまえば、「ついてこれるかな」と疑問を持たれてしまうかも。「何歳になってもナースに勉強が必要なことは承知している」と、どっしり構えて臨むのが吉でしょう。

3.体調不良から復帰する人の場合

このケースの方の強みは、なんといっても「ブランクの短さ」です。また、離職中も医療を受ける患者の立場としてナースの仕事に触れてきたことは、場合によってはプラス要素になるかもしれません。無理をして復職することはおすすめしませんが、復帰後長く仕事を続けるためには少しずつ体力と相談しながら仕事量を増やしていく方法が望ましいでしょう。

4.未経験の診療科へ転職する人の場合

このケースもやはり「新しいことを能動的に身につける意欲」や「職場を移しても変わらないプロ意識」を前面に出すのがおすすめ。「いろいろ勉強させてください」というよりは、「現場は変わってもプロに変わりはないのだから、経験を糧にやれることが必ずある」という強い意思が尊重されると考えましょう。

まとめ

最初に述べましたが、看護師の求人は多いか少ないかでいえば確実に多いもの。少ないと感じる方は、1つか2つの窓口しか参考にしていないかもしれません。多くの求人情報をチェックしながら根気よく探せば、ご自身に合う職場は見つけられるでしょう。
もし「求人が少ない」「よい仕事が見つからない」というお悩みがあるなら、一般求人情報から探すことと並行して「看護師専用求人サイト」の活用もおすすめ。サイトにしか載らない求人や、登録会員だけに告知される好条件のレア求人なども多数掲載されています。狭いと思い込んでいた看護師求人の世界が、一気に広がることを実感できるかもしれません。