感染症科のお仕事
感染症とは、環境中(大気、水、土壌、動物、人など)に存在する病原性の微生物が、人の体内に侵入することで引き起こす疾患です。私たちの身の回りには、常に目に見えない多くの微生物(細菌、ウイルス、真菌など)が存在しています。その中で、感染症を引き起こす微生物を病原体といいます。また、回虫や蟯虫のような寄生虫によって起こる寄生虫症も感染症の1つです。感染症には、人から人にうつる伝染性の感染症のほかに、破傷風やツツガムシ病やマダニなどのように人から人にはうつらず、動物や昆虫から、あるいは傷口から感染する非伝染性の感染症も含まれています。感染してもほとんど症状がでずに終わってしまうものもあれば、一度症状がでるとなかなか治りにくく、時には死に至るような感染症もあります。感染症科は感染症法に基づき、症状の重さや病原体の感染力などから感染症を一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症のほか、世界における感染症の流行状況等に迅速に対応できるように、指定感染症や新感染症を加えた7種類に分類されています。治療は、各種血液検査や胸部X線検査、細菌検査や抗原・抗体検査を行います。また必要があれば、エコー、CT検査や気管支鏡検査、リンパ節生検などをおこない、正確に病気の診断治療を行います。
感染症科で働く看護師の声
感染症科はあまり馴染みが無い科ではないでしょうか?専門の外来を持つ病院が少ないで、私も入職するまでイメージがわきませんでした。感染症科では肺炎をはじめとする日常罹患しやすい感染症からマラリアなどまれな感染症の治療を行います。重症な結核や麻疹(はしか)など空気感染を引き起こす感染症に対しては隔離をします。教科書でしか習わない疾患を実際に見れることは非常に勉強になります。今後は感染症専門看護師を目指そうと思って日夜がんばっています。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。