「派遣」のお仕事は看護師の時給が高い？

看護師が派遣の求人をチェックするときに、気になる条件はいろいろあります。勤務地、勤務期間、仕事内容などなど…。でもなんといっても外せないのはお給料ですよね。これまで正社員で働いていて、初めて派遣で働くことを検討している方の場合は、時給がいくらくらいなのか気になると思います。よく看護師さんから「派遣のお仕事の時給っていくらくらいなの？」「時給が高い求人ってどんなお仕事？」など、様々な質問をいただきます。今日はそんな気になる派遣看護師の時給について、詳しくみていきましょう。

派遣看護師の時給は高いのか？

まず派遣看護師の求人情報で「高時給」を検索すると、時給1,800～2,400円くらいのお仕事がヒットします。例えば時給2,400円の場合、単純計算でいくと日勤で月に20日働く場合、2400円×1日8時間×20日＝384,000円／月となります。ひとつの例ですが、かなり高収入です。
派遣の求人は、勤務先やエリア、仕事内容によって時給の差がありますが、高めに設定されている仕事が多数あります。やはり看護師の採用・労働力の確保に苦戦している病院・施設などは相対的に時給が高くなりますし、看護師に求めるスキルや経験値が高くなればなるほど、時給も上昇傾向にあります。とくに派遣の場合は、すぐに人手が必要という急募の依頼が多いため、時給は高めになります。また派遣で働く場合、賞与（ボーナス）や各種手当などがつかない分、時給を高くしているという側面もあります。

なぜ時給に差が生まれるのか？

前項でも少し触れましたが、相対的に時給が高い求人というのは、多くの場合は理由があります。たとえば、同じようなお仕事内容なのに、時給に差があるケースもよく見かけますが、時給が高い理由としては、大きく4つに分類できます。

1．急募の求人
急な退職や異動などで人手が足りなくなり、すぐ看護師さんに来てほしいという就業先が一時的に時給を上げるケースです。

2．多忙な求人
急性期やICUなど、多忙を極める就業先は、その対価として相対的に高時給となる傾向にあります。

3．専門知識や経験が必要な求人
専門的な知識や、特定の経験をもつ看護師さんを募集する場合は、やはり高時給になります。

4．交通の便が悪い求人
電車のアクセスが悪い、最寄駅から徒歩15分以上or最寄駅からバス利用など、交通の便が悪い就業先は、看護師さんからの人気が低いため、時給を上げて募集するケースが増えます。

裏を返せば、交通の便が良いお仕事、あまり忙しくないお仕事、専門的な知識や経験が求められないお仕事などは、必然的に時給が下がります。

高時給の落とし穴？交通費＆社会保険

一方で時給が高かったとしても、交通費を自己負担しなければならない就業先や、社会保険に加入できない場合、結果として高時給のメリットが相殺されてしまうこともありますので、しっかりチェックしておきましょう。
派遣のお仕事の場合、交通費全額支給、社会保険完備という勤務先も探せばたくさんあります。また都市部から離れた不便な勤務地では、ガソリン代が支給される就業先も珍しくありません。社会保険については、雇用契約が2か月以上、かつ勤務時間が月120時間以上（週30時間以上）という条件を満たせば、正社員と同じように保険に加入することができますので、事前に派遣会社の担当者に確認してください。

日勤よりも夜勤のお仕事のほうが高時給？

高時給のお仕事を探す看護師さんにおすすめなのが、夜勤のお仕事です。
日勤のお仕事に比べると、夜勤は効率よくお金を稼げますが、これは必ずしも基本時給が高いということではありません。夜勤の場合は、通常時給に対し、深夜割増や時間外労働割増が発生するため、その分時給が高くなるという理屈です。また、夜勤の派遣求人は、当直勤務が多いので、必然的に働く時間が長くなり、短期間で効率よくお金を稼ぐのに向いているお仕事といえます。

高時給のお仕事だから…という割り切りも必要？

派遣先での人間関係は、期間限定のビジネスライクなものになりがちです。一概には言えませんが、時給が高い就業先ほど、求められるものも多かったり、超多忙であることが多いため、派遣看護師は、新しい環境に抵抗がなく、「仕事はお金を稼ぐための手段」くらいの割り切れる看護師さんのほうが向いているかもしれません。
逆に「じっくりと腰を据えて仕事に取り組みたい」「のんびりした環境の中で働きたい」というタイプの方は、高時給のお仕事とマッチしない可能性があるので、事前に派遣会社に、業務内容や職場の雰囲気を細かく確認しておくのがよさそうです。

看護師派遣の時給まとめ

どうせ働くなら、高時給に越したことはないという気持ちはみなさん一緒かと思います。でもいざ働き始めて「こんなに大変だなんて思わなかった」「働き始めたものの、期間満了まで続けられる自信がない…」ということにならないよう、求められるスキルや経験、職場の労働環境などは事前にしっかり確認しておきましょう。
そしてそんな時こそ、間に入っている派遣会社が役に立ちます。派遣先には直接聞きにくくても、派遣会社になら言えることもあると思います。気になることはざっくばらんに聞いてみて、不安を払しょくした状態で働けるといいですよね。