介護老人保健施設のお仕事
高齢者の自立を促し、家庭への復帰を目的としている介護老人保健施設における看護師の役割は、利用者の健康管理がメインになります。バイタルチェック、胃ろう、じょくそうケアなどの医療処置であったり、服薬管理、与薬、口腔ケアなどがあげられます。また、施設によっては、トイレ介助、入浴介助、食事介助などの介護も施設のスタッフ一員として行う所もあるようです。
利用者の健康管理全般は看護師がみなければならないので、利用者の観察はともかく、介護士との連携は欠かせません。利用者が病院に行く時も、医師に症状を伝えるのは看護師の役目です。施設の仕事は病棟よりはきつくないかもしれませんが、施設内で働く医療従事者は看護師なので(一部では医者も駐在している施設もあるそうです)、その分責任も重くなるともいえるでしょう。
介護老人保健施設で働く看護師の声
介護老人保健施設に勤めて2年になるものです。私はもともと老人が好きでしたし、主人の仕事と子育ての関係もあり、日勤で働けるこの仕事を選びました。それでも、病棟や外来など、一通り経験した後での勤務だったため、従来の看護業務とのギャップといえば語弊があるかもしれませんが、今まで自分が経験してきたことと異なっていたので、それを自分の中でどう解釈すればいいかに戸惑いました。よく「看護に集中したいのに、介護の仕事までさせられて自分がしたい仕事ができない」とおっしゃる方がいます。私も最初はそうでした。でも、介護をしていく中でコミュニケーションをとることができたり、利用者のちょっとした体調の変化に気づくことができました。
施設は自分の考え次第ではいろんな形で深みが出てくる仕事です。高齢者と接することが好きな方であれば、充実した仕事ができる勤務先の一つではないでしょうか。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。