派遣の場合、派遣会社と雇用契約を結ぶ
たとえば、正社員として勤務する場合、看護師は勤務先と直接雇用契約を結びます。一方、派遣として病院に勤務する場合、看護師は派遣会社と雇用契約を結びます(つまり実際の勤務先との間に雇用契約はありません)。そのため看護師さんへの給与支払いや、有給休暇の付与、社会保険加入の手続き等は、すべて雇用元である派遣会社が行います。また、勤務期間や日数、業務内容、時給等の条件も、派遣会社との間で取り決められます。派遣会社が間に入ることで、直接言いにくい条件交渉等もスムーズに伝えることができます。
仕事とプライベートの両立が可能
正社員の場合、週3日勤務、土日祝休み、午前のみといったフレキシブルな働き方は基本的にできません。しかしながら、派遣の場合、前述したような条件でもご相談できる就業先の数が多いため、子育て・プライベートと仕事の両立が現実的に可能となります。こういったお仕事を自分で探すのは手間暇がかかりますが、派遣会社は、希望を伝えるだけで、その条件に近いお仕事を探してくれるので非常に便利です。もちろん希望する条件によっては見つからないこともありますが、まずは相談してみることをおすすめします。
いろいろな勤務先を経験できる
派遣という働き方は、契約満了になったら勤務終了となりますので、一見不安定に見えますが、「いろいろな職場を経験してみたい」という看護師さんには向いています。実際に勤務してみて自分に合わなければ、別の勤務先を探すこともできますし、もし良ければそのまま契約を延長して働き続けることが可能な勤務先もあるので、事前に派遣会社に確認しておくとよいでしょう。
これまで正社員でしか働いたことがない看護師にとっては、派遣という働き方はとても魅力的です。それは正社員のような長期的な安定がない代わりに、働き方の自由度が高いという利点があるからに他なりません。また、負うべき責任が正社員に比べて少ないため、目の前の業務に集中できるという声もよく耳にします。
看護師さんは女性の割合が多い職業なので、出産後の子育てとの両立のために、あるいは出産・育児から復帰の際のブランクを埋めるために、いったん派遣を選ぶ方の数も増えてきています。そういう意味では、派遣という勤務スタイルは、まさに看護師さんにとってメリットの大きな働き方といえるでしょう。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。