Vol.0084 ブランクナースだからこそ[2015/10/21更新]
先日、外国の看護師が日本の看護現場をみる
というテレビ番組を観ました。
その中で、点滴の場面がありました。
使用している物品、準備の行程、投与の実際は、
以前自分が行っていた時と変わりはありませんでしたが…、
ココロが、とてもざわざわしました。
つい最近までは
“いつでも病院・病棟復帰できる!”
という自信があったのですが…
いざ産休に入り、
出産を経て子育て中心の生活をしていると、
いつのまにか頭が
「看護」から遠ざかってしまっていることに、
気がついたんです。
テレビを観ながら
準備している点滴の大きさ、バイアルの形から
「おそらく抗生剤」だと思ったのですが、
抗生剤の名前がパッとはでてきません…。
すると、
急に「私が現場に復帰しても大丈夫だろうか」
と、不安になってしまったのです。
だって、抗生物質は
名前だけ、種類だけを言えたらオッケー、
というわけではないのに、
その名前すらぱっと思い出せなくなっている…
作用・副作用を踏まえたうえでの
アセスメントが重要なのに、
いまは全くそれができる自信がないのです。
これまで、私が講師を務めた採血セミナーなどで
復帰予定の多くの看護師さんから
「復帰が怖い」
という気持ちを多く伺ってきました。
この「怖い」という気持ち。
今ならもっと深く理解できる気がします。
きっと多くの方は単に
「技術面が不安」
「最近の看護がわからない」
というだけでなく、
「看護師としての頭の回転を、一時期止めてしまった」
ということを怖いと感じていたのではないか、
そう思うのです。
これは出産・子育てだけではなく、
看護から少し離れて、
語学留学や病気療養、別のお仕事に就いていた方も、
きっと同じだと思います。
産休に入る前に、
「自分の産休経験を次に活かしたい」
と思っていましたが…
いま私が感じている不安や怖さを、
スーパーナースでのサービスやサポートに生かして行きたい!
あらためてそう感じています。
と、なんだかマツコの所信表明の様な
文章になってしまいましたが(^^;)
いろんな経験、立場の人がいる職場ほど
味があって面白いと思います。
だって、患者さんだって、
病気だって色々ですもの。
例え、看護から少し遠ざかってしまっていても、
「遠ざかっていたからこそ」
経験できるものだって、たくさんあります。
ずっと現役バリバリの人はやっぱりスゴイ。
でも、他の経験をしたからこそ、
見えてくる部分もあるのではないかと思うのです。
それは、形では見えないものであり、
働く前ではわかりにくいものだと思います。。
だけど、働き出してふとした時に、
周囲の誰かが、気づくはず。
患者さんだったり、
同僚だったり、上司だったり。
だからこそ!
「ブランク=ハードル」
ではなく、
「ブランク=踏み台」
にして、
「ブランクの期間があったからこそ」
できる看護を、目指してきましょっ!!
マツコ