採血上手な看護師の勉強法を紹介!腕を鈍らせない工夫や、自宅でこっそり勉強する方法
採血が上手な看護師にはどんな特徴があると思いますか?
採血上手な看護師に話を聞いたところ、まず基本を押さえていることが大前提。それに加えて、採血スキルを鈍らせず上達させるための工夫や勉強法を皆さん持っていました。
この記事では、看護師が実際に行なっている「採血スキル上達法」を前編・後編にわたって解説します。
前編では、周りの上手な人から教えてもらう・数をこなすという、働きながらできる上達法について紹介しました。
続く後編では、そもそも採血スキルを鈍らせないための工夫や、自宅でこっそりできる勉強法について紹介します。
3◆ブランクを作らない工夫をする
採血が上手な看護師がやっているスキルアップ方法3つ目は、ブランクを作らないようにすること。
スキルアップ法としては保守的なアプローチなので、意外に思うかもしれません。けれど、とても大事なポイントです。
どれだけ得意なことであっても、しばらくやっていないと感覚を忘れてしまうことってありますよね。特に、採血や点滴など患者さんに侵襲を与える業務ならなおさら。1度の失敗が事故につながったり、自信喪失の原因にもなりやすく、ことさらに注意が必要です。
そうしたこともあり、採血が得意な看護師は自ら「ブランクを作らない」ための工夫をしています。意図的に続けることで腕を鈍らせず、磨き続けているのです。
体験談「単発派遣で針刺し業務の仕事を入れた」
- Hさん 50代前半 消化器内科クリニック勤務
- 結婚して出産し、3年ほど看護の現場から遠ざかっていました。その後、クリニックに再就職したのですが、ブランク明けはやっぱり針刺し業務が怖くなりました。
ブランクが長くなればなるほど自信がなくなって、針刺し業務が怖くなることをその時に痛感しましたね。
結婚・出産明けの時は、看護協会が開催していたブランクがある人向けの復職支援研修に参加しました。模型でまずは採血の手順などを一通り練習できたことで、現場での採血を思い出すことができました。なので、再就職先でも無事に採血をすることができました。
その後、一時期デイサービスで勤務していたのですが、採血のブランクが長くなると自信がなくなるのはわかっていました。なので、健康診断の採血などの単発派遣(単発バイト)を定期的に入れていました。
年齢を重ねれば重ねるほど、ブランクの期間が長くなればなるほどに針刺し業務を行なうことが怖くなると思います。
なので、ブランクを作らないように単発派遣などを利用してクリニックや健康診断のお仕事で採血をしているといいと思います。採血などができないと、働く先も限定されてくるので。
すでにブランクがあり自信がない場合は、復職支援研修や採血セミナーを利用するのも良いでしょう。
けれど、何よりHさんのように、ブランクを作らない工夫をするのが一番。
単発派遣(単発バイト)のお仕事は常時たくさんの求人があります。採血などの針刺し業務がない職場にお勤めの場合は、採血業務がある単発派遣のお仕事を入れて感覚を忘れないようにすると良いでしょう。
まずは看護師の人材派遣会社に登録をしておいて、採血業務があるお仕事をタイミングよく見つけられるようにしておくことをオススメします。
※登録完了後マイページにて非公開求人が見られます。
4◆動画コンテンツを利用する
採血上手になるためのスキルアップ方法4つ目は、動画コンテンツを利用して学ぶこと。
教本としてレクチャー動画が販売されているなどあり、自宅で動画を繰り返し再生して確認することが可能です。
また、現在はSNSで発信する人も増えていて、今では看護師のYouTuberや医師のYouTuberもめずらしくありません。詳しいテクニックや細かいコツを紹介しているものもあり、あなどれません。
しかし、YouTubeやSNSの情報は真偽のほどが怪しいものがあったり、さらには動画コンテンツには古い情報もあるので鵜呑みにするのはとても危険です。
とはいえ、周りに聞ける人がいなかったり、勉強するチャンスがなかなかないという人もいるのでは。
看護師のなかにも、こっそり自宅で動画コンテンツを見てイメージトレーニングや予習をして「ためになった」と業務の役に立てている人がいます。どの動画を見るかといった目利きが必要ですが、利用の仕方によっては有効にはたらいてくれるでしょう。
体験談「レクチャー動画で繰り返し見て、イメトレ」
- Yさん 20代後半 総合病院 救急外来勤務
- 私は、救急外来に勤務しているので、救急車が外来に到着してすぐ迅速な動きが求められます。
心電図などのモニターをつけて採血・ルート確保はもはや一連の流れ。このタイミングで、どれだけ早く採血できるか、ルート確保できるかが患者さんの生死に影響することも。
そして採血・ルート確保は基本は看護師もしくは研修医の役割。
モタモタしていると偉い先生から「まだ〜?」とプレッシャーをかけられます。
2年目くらいまでは、焦ってしまって失敗することも多かったです……。そこで私は、YouTubeやインスタグラムで採血やルート確保のレクチャーをしている動画を繰り返し繰り返し見ていました。
上手な人の動画を見てイメージトレーニングを繰り返していると、なんだか自分もうまくできそうな気がしてくるんです。やっぱり採血やルート確保ってメンタルも大事なので、自分の気分を高められるって大切ですね。
採血やルート確保は、セミナーや学校、現場で実践するしかありませんでした。けれど、Yさんのように自宅でこっそり採血やルート確保について学べると、明日の業務に活かすことができるのでとても助かりますよね。
そして、やっぱり針刺し業務は、自信がない時ほど失敗しやすいです。「うまくいった私」をイメージしながら臨むのが本当に大事。
真偽や最新の情報なのかなどを見極める目利き力が必要です。けれど、ピンポイントで知りたかったものが学べることもあるかもしれません。動画コンテンツも上手に活用して、針刺しの得意な看護師を目指したいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
実際に採血上手な看護師がやっている、「採血上手になるためのスキルアップ・勉強法」4つを紹介しました。
1つ目は、得意な人に教えてもらう・観察すること。
2つ目は、数をこなす・練習に付き合ってもらうこと。
3つ目は、ブランクを作らない工夫をすること。
4つ目は、動画コンテンツを利用すること。
でした。
採血をはじめ苦手なものがあると、つい仕事に対して後ろ向きになって、さらに上手にできなくなってと悪循環に陥りがちです。
失敗の要因や自信がない原因は人それぞれなので、「この角度はこうやると良い」というように一緒くたに伝えても、それが上手にできない原因ではない人もいるでしょう。
この記事で紹介した内容は、たとえば
- 勉強熱心だけど、ブランクがあきがちで採血が苦手になっている看護師
- これまで何度も採血をしてきても、どうも採血が上手でないと感じている看護師 など
いろんな人にとって、どう勉強してスキルアップしていけばいいのか、アプローチの参考になったのではないでしょうか。
誰もとれなかったルートが決まった時の喜び、その後にナースコールで浴びる拍手喝采。
患者さんから「いつも失敗されるのに、あなたは一発で決めてくれてありがとう」と言われた時の誇らしい高揚感などなど……。
看護師なら一度は味わいたいし、やっぱり針刺し上手な看護師に憧れますよね。
この記事がスキルアップするための参考になれば幸いです!
コチラの記事も参考に!
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。