派遣看護師、質問や報告は誰に?タイミングはいつするのが正解?
正職員だった看護師が派遣看護師として働く場合、コミュニケーションの取り方でめんくらってしまったり、失敗してしまうことがあります。
この記事では、派遣として働く看護師が、誰に質問や相談、報告をすべきか、どのタイミングですると良いのか、具体的な失敗談や成功談をまじえて解説します。
質問・相談・報告は誰にすべき?
派遣看護師として初めて勤務する派遣先で、誰に報告・相談すべきかわからない!
そんなシチュエーションになることも多いと思います。
「誰かがタイミングを見て教えてくれるのかも……」「業務をしながらわかるのかも……」など考えて、つい確認を後回しにしておくととんでもないトラブルになりかねません。
【失敗談】インシデント発生時に報告すべき人が分からず大汗
- Mさん 40代前半 有料老人ホーム勤務
- 派遣先の介護施設で、入居者さんが転倒しているのを発見してしまいました。
そのフロアには私しか看護師がおらず、勤務開始間もないタイミングだったのでインシデント発生時に誰に報告すべきなのかを聞いていなかったので思わず焦ってしまいました。たまたま慣れた介護スタッフが連絡を入れてくれましたが、勤務スタートするときに、インシデントなどのタイミングで誰に報告すべきなのかを確認しておくべきでした。
このケースでは、フロアに看護師が自分ひとりだったということもあり、もし慣れたスタッフが近くにいなかったり、この入居者さんに何かあったりしていたら大問題になっていた可能性もあります。
勤務初日にこのようなケースが起こる可能性もあるため、最悪の事態を考え、できるだけ早いタイミングで事前に報告すべき人、相談すべき人等を確認しておきましょう。
【失敗談】聞くべき相手をずっと間違えていた!
- Mさん 20代後半 急性期病院 外来勤務
- 派遣先の病院で、ベテラン風なSさんとペアを組むことが多かった私。
いつもSさんに色々と質問をしていたんですが、Sさんは曖昧なまま仕事を進めることが多い方だったということが後々に発覚!教えてもらったことが後から間違っていたりということが多々ありました……。派遣のお仕事に入ったばかりで、内部の人間関係がよくわからない時は事前に誰に質問すればいいのかを確認しておいた方が良さそうです。
ベテラン風の方とペアを組んでいたら、たしかにその方に質問してしまいそうです。けれど、このMさんの事例のように、そう見えても実際は違うことがあるのです。
聞きづらいと思わず、「業務の進め方について、誰に教えてもらうべきか、質問すべきか」確認しておきましょう。
Point!「こういう時は誰に」質問・相談・報告すべきかを確認
派遣先では、派遣先のスタッフの全員の名前や顔を覚える間もなく業務に入ることが多々あります。
新しい職場で大勢のスタッフが勤務している環境では、役職や職種を把握するまでも時間がかかりがち。派遣のお仕事が決まった際に送られる「就業条件明示書」にも派遣先責任者の名前が記載されていますが、現場にはいないこともあります。
質問、相談、報告すべき相手については、シチュエーションや内容によって異なることもあるため、「こういう時は誰に質問・相談すべきか」勤務開始する前や、勤務後できるだけ早い段階で確認しておくことが非常に大切です。
- 「分からないときは、誰に聞けばいいですか?」
- 「こうなったときは、誰にどのように報告すればいいですか?」
このような質問をされて、面倒に思ったり嫌な気持ちになるスタッフはいません。むしろ、業務に真摯な姿勢で取り組んでいて責任感があり、まじめな人だと思われるでしょう。
また、業務開始してだいぶ時間がすぎてから聞くより、早い段階で聞く方が印象はプラスです。遠慮せずにしっかり確認しましょう。
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報・連・相のタイミングは?
誰に聞けばいいか、報告すればいいかは分かった。けれど、いつも忙しそうにしていて、とてもじゃないけれど声を掛けづらい……。
派遣看護師を迎え入れる職場の場合、基本的には業務が多かったり人手不足だったりしているため、気おくれしてしまう忙しそうな職場もあるでしょう。
けれど、忙しそうなスタッフへ気遣いをして遠慮するのではなく、自分自身が業務をしっかり行えるように、分からないこと、報告すべきことはどんどんその場で行い、その職場に貢献することにフォーカスしましょう。
【成功談】忙しそうでも必ず確認!
- Tさん 30代後半 リハビリテーション病院勤務
- わからないことを、わからないままに絶対しておかないというのが派遣先で働くポイントだと思います。
派遣スタッフは即戦力として見られることが多いので黙っていると理解している・出来ると思われて仕事をどんどん任されてしまいます。
忙しそうで多少気が引ける時も、後でインシデントを起こすよりはいいので必ず確認をして報・連・相を心掛けています。そのおかげで派遣先でも「しっかりと確実に仕事をやってくれる」と褒められることが多いです。
わからないこと、報告すべきことがあっても、皆さんが忙しそうにしているとつい遠慮してしまうということはありますよね。特に、前の職場で、忙しそうなときに話しかけて怒られたりした苦い経験があるとなおさら、タイミングを計りつつ後回しにしてしまいがちです。
けれど、わからないことを聞かず、インシデントを起こしてしまうことのほうが大問題。
報告すべきタイミングに報告をしなかったことで、防げるミスが防げなくなり、派遣看護師自身の能力やスキルが疑問視されたり、信用問題にかかわることもあります。
そのため、このTさんのように、報告、連絡、相談は、後回しにしないで、その場で解決させるようにすることが大切です。
Point!報・連・相のタイミング、コツ
報告、連絡、相談が苦手で、話し掛けたり相談している時に微妙な空気が流れるように思ったり、緊張してしまうという方のために、スムーズに行うためのコツを紹介します。
01ひと言声を掛ける
相手のタイミングを無視して、無理やり、自分自身の質問や報告をベラベラと話し始めるのはNGです。
忙しそうでタイミングが分からないときは、「質問したいことがあるのですが、今良いですか」とひと言声を掛けましょう。
025W1Hで要件を整理
いざ話す段階で、もたもた要点がつかめない伝え方をすれば、相手の時間を無駄にしてしまい、ストレスを与えてしまいます。
そうなれば、次に聞きたいことや報告したいことがあった時に、相手から煙たがられてしまいかねません。
つらつらと頭に浮かんだ順で話すと失敗します。事前に話す内容をまとめておき、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を参考に、簡潔に伝えるようにしましょう。
また、事前にメモ書きをしてまとめておくと伝え忘れを防げ、相手にも「ちゃんと正確に伝えるようにしているのだな」と、安心感を与えることができます。
まとめ
いかがでしたか。
看護師の皆さんの失敗談は、誰でもやりがちなものなので、とても参考になったのではないでしょうか。また、いろんな経験を踏まえて派遣看護師として評価を得ている看護師さんの成功談については、ぜひ皆さんも真似をして取り入れてみてください。
派遣看護師としてお仕事をする際には、誰に質問、相談、報告をすべきか事前に確認しておくことがとても大切。
また、わからないことやできないことはそのままにせずに、後回しにしないで質問・相談をするようにすることが、スムーズにお仕事をする秘訣です。
この記事が参考になり、これからもっと職場で働きやすくなるヒントになれば幸いです。
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
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