こんにちは!
「教えてスーパーナース」のブログ担当看護師です。
今日は気になっている方も多いのではないでしょうか?
コロナ療養ホテルの看護師のお仕事についてご紹介したいと思います。
実際に、現在療養ホテルのお仕事をしている看護師さんに取材をしてまとめてみました。
少しでもお仕事内容を身近に感じていただけると嬉しいです。
1 療養ホテルでのお仕事内容とは?
一言でいうと、療養者の健康観察業務になります。
基本的には、日勤と夜勤の2交替制のところが多く看護師の人数が多いホテルではチーム制を導入しているところもあるようです。
まずはじめに、療養者は2つに分けられます。
軽症(無症状・解熱している方)の方
軽症の方は、基本的に電話での健康観察が1日1回。
そのタイミングで、担当の看護師が検温の報告を受けたり体調についてのヒアリングをします。
要観察(発熱37.5℃以上)の方
要観察の方には1日4,5回の健康観察の電話が発生するとのこと。
※ホテルによっては療養者にスマートフォンやタブレットから、アプリでの検温表の入力をお願いしているところもあります。
健康観察
看護師がアプリ上に入力された体温を確認しながら、療養者とお電話でお話しをします。
電話での連絡がとれない療養者に対しては、防護服(マスク、手袋、ガウン、フェイスシールド等)を着用してお部屋に突入することも!
基本的には療養者とは電話でのやりとりがほとんどです。
しかし連絡がとれない場合や療養者の病態が悪化した際には病院への搬送業務が必要となってくるため防護具を着用の上ではありますが陽性の療養者と対面する業務も避けられません。
また、関係各所との報告や連携も重要な業務になります。
業務連携
療養ホテルでは、保健所のスタッフとホテル従業員と一緒に業務を行います。
保健所のスタッフや、電話やリモートで医師に報告や指示を仰がなければいけないこともあったり逆にホテルスタッフに指示を出さなければいけないこともあります。
黙々と仕事をこなすというよりは、常に関係各所と連携しながら業務を円滑に行っていく必要があるというイメージに近いですね。
あとは療養業務に付随して、記録や日誌を作成したりという事務作業も行っていきます。
その他
ホテルによって違うようですが、慣れてきたスタッフはリーダーやサブリーダー業務をお願いされることもあります。
その場合、時給が加算されるところが多いようです。
業務に関しては基本的には日勤の業務とさほど変わりはないところが多いようです。
夜間も療養者からの電話があるため、電話対応をしながら交代で休憩をとります。
夜勤帯でも療養者の部屋へ突入することも発生する可能性があるため、いつでも対応できるようにしておく必要もあるとのこと!
その他に日勤と違う業務といえば当日の退所、入所、翌日の退所、現在の療養者の総数、要観察者の人数を把握しておいて夜勤から、翌日の日勤に申し送りをすることだそうです。
2 療養ホテルでのお仕事での大変なこと、やっていてよかったこと
大変なこと
療養ホテルといえども、療養者はコロナウィルスに感染しており状態がいつ変わってもおかしくない状態。
そのため、患者さんの状態が悪化すると防護具などをフルで身につけてお部屋に突入し緊急で病院へ搬送をしなければいけないこともあります。
また様々な年齢層、生活背景の方が療養しているため療養者によってはホテルに入所する際に療養ホテルのシステムやルールを十分に理解していないことも…。
そういったことを理解してもらえるように看護師からも再度説明する必要が発生することも少なくはありません。
円滑な療養生活を療養者が送るためには、看護師のサポートがとっても重要になってきます。
しかし、病院と違って基本的に療養者とのコミュニケーションは電話となるため、いかにわかりやすく口頭で説明できるかも工夫が必要になってきます。
良かったこと
逆に、働く上での嬉しいことは?
やはり療養者の方の症状が落ち着いて、療養期間を経て自宅へ帰宅されるときだそうです。
家族3人で療養するなど、お子さんが療養していることもあるそうなので嬉しそうに帰宅される声を聞けたときはとてもやりがいや喜びを感じられます。
また療養者の状態が落ち着いていれば、看護師の仕事内容にも余裕がでるので割とのんびりとお仕事ができることもあるようです。
さらにほとんどのホテルでは、お弁当がつくことが多いそうなので食事の心配をしなくていいのはありがたいですね。
療養ホテルのお仕事は、高時給であることが多いのでその分働日数を少なくしてプライベートの時間を多く確保するなんてことができるのもメリットですね。
3 療養ホテルでお仕事をする上で必要なスキル
コミュニケーションスキル
他職種や行政の方、療養者も年齢や生活背景も様々な方と関わるため、コミュニケーションスキルが非常に重要になってきます。
柔軟性・適応力
取り決めやルールも、変更することも多いため柔軟に対応できること。
質問する
疑問に思ったことは、自分1人で解決せずに質問することも重要です。
療養者とのやりとりは、基本は電話になるため電話でのコミュニケーション、応対については少し勉強して行った方がベターでしょう!!
少しは療養ホテルのお仕事のイメージがついたでしょうか?
コロナ禍という昨今の状況。
いつまで療養ホテル業務のお仕事が続くかもわかりませんが、貴重な経験になることは間違いなし。
時給も通常の看護のお仕事よりは高時給のことが多く何より社会貢献になります。
「療養ホテルのお仕事やってみたいけど、具体的なイメージができずになかなか一歩を踏み出せない」そんな方にとって参考になれば嬉しいです。