Vol.29『安全な爪切りを行うために』
登場人物
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医療ゆかり
25歳 4年目看護師
たまこのプリセプター
ワインがすき -
イトウジロウ
75歳
ちょっとおとぼけの愛されキャラの
患者さん パンダ耳 -
那須鶏子
12年目のベテランナース
何でもこなすオールラウンダー
安全な爪切りを行うために
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。
はじめに
爪切りは医療機関、介護現場を問わず行う手技ですね。
基本は「自分で爪を切れない方」を対象に行います。
自分の爪を切る場合と勝手が違うので、 苦手な方もいるのではないでしょうか。
刃のついた道具を使用しますので、日常的なケアであっても適切な方法で行わないと、皮膚を損傷したりと、対象者に不利益が生じます。
看護師としての爪切りのおさらいをしましょう
看護として爪切りを行う目的は以下の通りです。
看護における適切な爪切りのポイント
高齢者の場合、特に足の爪には肥厚や爪白癬などがみられることが多いです。
安全に行うためにも、爪の観察は十分に行いましょう。疾患の把握に役立つこともあります。
爪は 乾燥していると固く切りにくく、柔らかい方が切りやすくなります。
ただし柔らかいと爪を切りすぎることもあるので注意しましょう。
一度に切ろうとせず、何回かに分けて少しずつ切ることがポイントです。
深爪などは巻き爪の原因になります。
厚く固くなっていたり白癬などで難易度の高い爪 を切る際には“ニッパー型爪切り”を使うのも良いでしょう。
一般的な爪切りよりも爪への負担が小さく、二枚爪も予防できます。
しかし使い慣れていないと思いがけず皮膚を損傷させてしまうリスクもあります。
決して無理をせずに他のスタッフに相談しましょう。
まとめ
不適切な爪切りは巻き爪などの原因 となったり、不要な損傷を与えてしまいます。
反対に適切な爪切りは対象者の清潔の保持だけではなく、無用な損傷を防ぎます 。
対象者と会話し爪切りへの不安を取り除きながら、安全に適切に行いましょう。
医療監修/赤坂山王クリニック 院長 医学博士 梅田悦生
マンガ/ほりたみわ
(敬称略)