治験コーディネーター(CRC)は、看護業務に従事しない業務ながら看護師資格を持つ方が求められる職種です。
看護実務から離れても看護師資格を活かしたい方や、より1つの分野に専門的に関わっていきたい看護師さんの転職先として、人気の高い職業でもあります。
そこで今回は、看護師さんが治験コーディネーターへの転職をめざす際の志望動機の適したまとめ方や、履歴書に書く際に活用できる例文をご紹介します。
治験コーディネーターへの転職をめざす看護師さんの志望動機
看護師資格を持つ方が優遇されやすい治験コーディネーターですが、その業務内容は一般的なビジネスに近づきます。
しかし被験者さんとのコミュニケーションなど、看護経験を活かせる場も多いもの。
そんな治験コーディネーター志望の看護師さん向けに、志望動機のポイントをご紹介します。
1.患者さんや医療の未来を切り拓く仕事に携わりたい
治験は、新薬の効能・効果を実際に試すことで実用に供せる品質などを確認する業務です。
現状使える薬が限られる患者さんも多く、苦々しく感じる経験をした看護師さんも多いでしょう。
そのような経験を基に、「この先患者さんとなる方をより数多く救える仕事に就きたい」という内容にまとめると、応募者がなぜ治験業界を選んだかが伝わりやすいでしょう。
2.回復する患者さんを見て薬の大切さを知った
治療法がなく困っていた患者さんが新薬によってめざましく回復していった経験をお持ちなら、それを志望動機に盛り込みましょう。
その上で、「医療には薬がとても大切であると分かった」とまとめ、今後は治験に関わって役立つ薬をどんどん提供していきたいという思いを加味して締めるとよいでしょう。
3.自身が成長できる現場であると思った
即戦力を求める現場では「自身の成長」を志望動機に盛り込まないほうが良いのですが、現在成長中の治験業界では「新人教育充実」の求人も多いのが特徴です。
もし志望先が教育体制の充実をうたっているなどであれば「貴社は秀逸な教育プログラムを設けられているとうかがっており、しっかりトレーニングを受けて長く業務で貢献したい」などの動機にまとめても良いでしょう。
治験コーディネーターへ転職する看護師のための志望動機例文
1.即戦力として業務に就きたい場合
私は看護師として○○病院で5年勤務しました。
さまざまな患者さんと関わる中、今ある薬で回復できる患者さんもいれば、そうではない患者さんもいることを知り、新薬開発は患者さんの希望に直結することだと感じました。
そこで治験業務にも関心が湧き、自分が治験の仕事に役立てることがあるだろうかと考えました。
看護師としてカルテの読み取りなどを数多くしてきた経験が治験コーディネーターの業務に役立つと知り、今後はそれを活かして未来の薬を生み出す仕事に携わりたいと思っています。
2.新人育成をアピールする求人に応募する場合
私は3年間の看護師業務を通じ、さまざまな疾患でお悩みを抱えた患者さんに寄り添ってコミュニケーションを取ることを学んできました。
治験コーディネーターの業務は被験者さんとの意思疎通も非常に重要だと知り、看護師として私が大切にしてきた経験を役立てられると思いました。
貴社では早期に戦力となれるよう充実した教育体制を活用させていただき、しっかり学んで現場に臨めるよう精進してまいりたいと思います。
まとめ
この記事では、看護師が治験コーディネーターへ転職を考えている際の志望動機のまとめ方や履歴書記入に応用できる例文をご紹介しました。
治験コーディネーターの業務は看護師の仕事とは異なる刺激を得られますが、継続的な学びも必要です。
求人する側も「なぜ治験業界で働きたいのか」「新たな知識を得る意欲があるか」などの動機を重視しますから、それらの点で着目を得られる志望動機をじっくり考えてまとめましょう。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。