看護師が大学病院に転職する方法。民間病院との違いも解説

看護師の転職動機として「大学病院で働きたい」という声は非常に良く聞かれます。
そう言っている人の話を聞いて「大学病院ってどんなところなのだろう？」と、興味や関心をお持ちの方も多いと思います。

そこでこの記事では、看護師の大学病院への転職について詳しくご説明します。
一般的な民間病院と大学病院の違いや、大学病院で看護師が働くメリット・デメリットなど、大学病院に転職したい方必見の情報をご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

大学病院での看護師業務は民間病院とどう違う？

民間の一般的な病院は、純粋な医療機関なので今現在病気や怪我をしている人たちのための治療に常時あたっています。
そのため看護師のお仕事も、基本的に医療行為の補助や患者さんの介助業務に終始します。

その一方で、大学病院は医療に関わる大学の付属病院という側面もあるため、医療機関でありながら学術機関としての機能も持っています。
医療行為をしながら新薬の試用や研究活動などにも携わる機会が多くなるのが、大学病院のおもな特徴です。
看護師の経験やスキルによっては、病院に実習を受けに来る学生への指導を任される場合もあります。

大学病院で働くメリット・デメリット

大学病院は地域での知名度も高く、そこで働いていると話すと一目置かれる機会も多い職場です。
しかし、実際に勤めてみたいと考えているなら、働くメリットやデメリットも把握しておきましょう。

ここでは、大学病院で看護師が働くメリット・デメリットをご紹介します。

メリット1.給与体系などの待遇がきちんとしている

大学病院の待遇面でのメリットは、なんといっても安定していることです。
給与については一般的な水準よりは高めであることが多いのですが、職場によって多少の差があるため、お給料を重視して転職したい方は事前に確認しましょう。

メリット2.学ぶ機会が多い

看護師として専門的な知識やスキルを身につけるため、もっと勉強したいなら大学病院で働くことがおすすめ。
看護師のためにも勉強会や研修がたびたび開催され、その規模も任意のものから全員参加が必要なものまでさまざまです。

もちろん一般病院勤務でも院外開催の勉強会などに出ることはできますが、大学病院で働くならそれらの学ぶ機会をほぼ無償で提供してもらえる点はメリットといえます。

メリット3.設備などが充実している

大学病院では、先進的な医療技術や薬剤を積極的に取り入れています。
一般病院と比較し、医療機器などの設備も新しく充実している場合が多く、常に知識のアップデートを大切にしたい看護師さんにとってはメリットになるでしょう。

デメリット1.基本的に忙しい

患者さんへの医療行為や介助を行いながら、勉強会などに出るスケジュールが日常ですから、大学病院の看護師さんはとても忙しくなります。
なかでも残業をする機会はかなり多くなるかと思われますので、体力・気力の面をかなり充実させて仕事に臨むことが求められるでしょう。

デメリット2.処置の仕事は意外に少なくなりがち

看護師さんのなかには、注射や点滴・応急手当などの処置業務が好きで得意という方が意外に多いものです。
しかし大学病院は研修医が処置を実習の一環として行うことが多く、看護師が処置にあたる機会は減る傾向にあります。

技能面でのスキルを磨きたい看護師さんにとっては、それがデメリットとなることも考えられます。

大学病院への転職活動のポイントと注意点

大学病院で働きたい！　と考えている看護師さんは、転職活動でどのように動き、何に気を付ける必要があるのでしょうか。

ここでは、大学病院への転職活動のポイント・注意点をご紹介します。

1.志望動機や転職理由はどうするか

大学病院は、医療を行うと同時に医療を学ぶ機関です。
その側面を重視し、「働きながら勉強をたくさんして専門性を身につけたい」「先進医療の知識を修得し、常に最新の医療に触れたい」など、学びをキーワードにした志望動機が無難です。

また大学病院は難病や稀少疾患の治療に携わる機会も多く、それらの患者さんの看護に関わりたいという動機も好印象となるでしょう。

2.大学病院の転職活動ではここに注意！

大学病院への転職活動でまず気を付けたいのが、お給料に関すること。

「大学病院ならどこでも、そこそこお給料は良いのでは？」と考えがちですが、現在、大学病院であっても給与体系は病院ごとに定める仕組みとなっています。
好待遇を期待して転職したのに、お給料が下がってしまうこともあり得ますので、給与面は事前にきちんと確認して転職活動に臨みましょう。

また、休日に関しても確認したほうが良いでしょう。
大学病院のお仕事は医療と教育の2本柱で成り立っており、看護師もとても多忙になります。
休日は決められていても、その通りに休めるとは限らないことも多いため、実際の業務量などを把握することが大切です。

まとめ

今回は、大学病院の看護師の仕事内容や転職するメリット・デメリット、転職活動のポイントや注意点についてご紹介しました。

大学病院は専門的・先進的な医療の場というイメージが強くありますが、看護師の業務にもその側面が反映されます。
「看護のスペシャリストをめざしたい」「将来は看護教育に携わりたい」など、具体的で専門的な動機を持って転職活動に臨むと良いでしょう。

応募先に関する休日や給与水準などを詳しく知ってから転職活動をしたい方なら、転職エージェントに登録して大学病院の求人を探す方法もおすすめです。