転職活動中の看護師のなかには、複数の病院を併願する形で応募を考えている方も多いでしょう。もちろん、いくつかの病院を併願しつつ本命を決めて転職活動に臨むことには、何ら問題はありません。
でも、「自分は併願に向いているのだろうか?」「自分の場合、併願応募できる余裕がなさそう」など、単願と併願どちらの形で転職活動をするか、お悩みの方も少なくないはず。
そこで今回は、看護師の転職において単願・併願それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。ご自身はどちらの出願方法が合っているかを考える際に、ぜひご参考にしてください。
単願、併願それぞれのメリット・デメリットを知ろう
看護師が転職活動をする際の出願方法はおもに2つ。
「単願(1つの病院に絞って応募先を決め、その結果次第で転職を決めるか次の応募先を決めるなど、つねに応募先を1つとする出願方法)」と、「併願(複数の病院へ同時期に出願し、同時進行で転職活動を行う方法)」です。
ここでは、看護師の転職で「単願」「併願」それぞれのメリット・デメリットをくわしくご紹介します。
1.単願応募のメリット
【1.応募先に対して説得力がある】
「本命はここだけで、他には応募していません」とはっきり面接などで言えるので、応募先に対してかなり好印象を与えられるでしょう。
【2.長期の転職活動に向いている】
じっくり転職活動をしたいという方なら、単願で応募し、そこで転職を決められなければまた次の応募先を単願し…… という方式で、時間をかけて転職先を探すこともアリでしょう。
特に「行きたい診療科や転職先でやりたいことが決まっている」という方の場合、応募先も限られるため慎重に計画を立てて1つずつこなしていく方法も一案です。
2.単願応募のデメリット
【1.応募先の比較検討が難しい】
同時進行で転職活動をしていないと、応募先を比べながらどちらが自分に合っているか検討することは難しくなります。
条件や働き方など数字で分かる部分はある程度比較できますが、職場の雰囲気や働く人の印象などは同時期に見なければ比較しにくいことも。
【2.転職活動の期間が長くなりがち】
短期決戦ではなくじっくり転職を考えたいなら良いのですが、「○月までに退職を決めて引き継ぎを行い、△月には次の職場へ移りたい」「転居が決まっているのでそれまでに転職を決めたい」という方なら、単願は不向き。
転職活動に長い期間がかかる可能性もあるため、そのような場合は併願したほうが無難です。
3.併願応募のメリット
【1.応募先を比較検討しやすい】
同時進行で転職活動を進めることで、各応募先の雰囲気や待遇、条件などを比べながら自分に合った働き方ができる職場を選択できます。
【2.転職活動の期間を限定できるので、現職の退職時期との折り合いを付けやすい】
現職をいつ退職するか決めているという方なら、併願応募で転職活動の時期を短くできるメリットがあります。「スピーディに転職したい」という方も、併願応募ならメリットがあるでしょう。
【3.同時期に繰り返して試験・面接を受けるため慣れが速い】
集中していくつかの病院で面接などを受けることになるため、無用な緊張感を持たずに受験できるメリットがあります。また、共通する面接のルールなども把握できるため、事前準備もしやすくなるでしょう。
4.併願応募のデメリット
【1.複数の病院から内定をもらうと選択が難しい】
転職希望先の比較ができることが併願のメリットですが、それに伴い同時に複数の病院に受かった際、どちらに決めるか選択の必要が出てくるデメリットも発生します。
ほぼ同条件・同待遇の希望先から内定が出ると、どちらを選ぶか悩んでしまうかもしれません。
【2.各応募先に対して説得力を持たせることが難しい】
「ここしか希望していません」とはっきり伝えられないことで、志望動機などを伝える際に応募先に対して説得力に欠ける内容になる可能性があります。
とはいっても、併願応募する看護師は珍しくはないため、応募先にまったく理解を得られないという心配はないと思われます。
【3.転職活動の時期はとにかく忙しくなる】
現職を並行しながら併願応募で転職活動をするとなると、スケジュールは一杯いっぱいになってしまう可能性も。
併願応募は短期決戦のための手段でもありますから、期間中はプライベートの予定を入れることも難しくなるかもしれないと覚悟することが必要。
まとめ
今回は、看護師が転職活動をする際の2つの応募方法である「単願」と「併願」のメリット・デメリットについてご紹介しました。
基本的には、看護師の転職活動では併願するほうが無難といえます。
特に転職時期があらかじめ決まっているなら、だらだら時間をかけていられないため併願で早めに転職を決めておきたいもの。
併願で応募すると、スケジュールの管理やさまざまな手続きで忙しくなります。しかし、それらは看護師専門の転職エージェントが解決してくれるかもしれません。
併願で転職先を早期に決めたい看護師なら、スーパーナースなどのエージェントに依頼する方法もおすすめ。
現職に集中しながら、併願しても効率よく転職活動を進めることができます。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。