看護師の転職事情も、年代によってそれぞれ特徴があります。20代での転職と40歳を過ぎての転職では、面接でアピールすべきポイントもそれぞれ異なってくるでしょう。
そこで今回は、各年代別の看護師の転職事情と、20代~50代までの年代別に分けた転職成功のポイントについてご紹介します。各年代の転職理由もご説明し、それを踏まえて面接時に気をつけたい点などもくわしくまとめました。
年代別の、看護師のおもな転職理由とは?
ここでは、20代前半、20代後半、30代前半、30代後半、40代、50代に分けて、年代別のおもな転職の理由についてくわしくご紹介します。各年代それぞれの特長を踏まえ、面接官の受ける印象や面接時にアピールしたいポイントなども説明しますので、ぜひご参考にしてください。
20代前半のナースさんの転職理由
20代前半で転職するナースさんの転職理由で多いのは「職場の人間関係」や「なんとなく新しい職場に期待して」というものです。
社会人デビューしたばかりで、現場に慣れるまではたいへんなことも多いでしょう。
若いナースさんは求人数も多く転職自体は難しくありませんが、可能であれば新卒で入った職場では2年以上は継続して働くことをおすすめします。
20代前半のナースさんが転職でアピールすべきポイント
新卒で入った職場をすぐやめて転職することは基本的にはおすすめしかねますが、健康に支障が出るようならやむを得ず転職を考えたほうが良いかもしれません。
若いナースさんは新人と同等に扱われるケースも多いため、フレッシュさを強調して「しっかり教育を受けて長く勤めたい」という意思をアピールしましょう。
20代後半のナースさんの転職理由
20代後半になると、転職理由に「結婚」や「キャリアアップ・スキルアップ」が多くなってきます。そのため、転職先を選ぶ際にも労働条件やキャリアプラン実現の可否などを考慮する必要が出てくるでしょう。
20代後半のナースさんが転職でアピールすべきポイント
20代後半のナースさんは、体力も充実しているため求める職場はたくさんありますが、そんな状況で自身の希望にマッチする職場を探すのは意外に大変です。結婚が理由の場合は、面接でも仕事への意欲を伝えつつ、現状でご自身の希望する条件(勤務時間や休日など)をしっかり伝えましょう。
キャリアアップが理由で転職する場合は、「応募先が希望の診療科であること」や、「専門性を学ぶために転職したい」など、具体的なキャリアの展望を伝えることが大切です。
30代前半のナースさんの転職理由
30代前半のナースさんが転職する理由で最も多いのは「出産・育児」です。その場合は若干ペースを落とすなど、無理のない働き方を考えることが大切。
また20代後半と同様に「キャリアアップ・スキルアップ」を理由として転職を考える人も多数です。
30代前半のナースさんが転職でアピールすべきポイント
30代前半のナースさんで主婦の場合は、育児や家事に支障がない範囲内で働きたい旨をきちんと伝えましょう。また、キャリアアップ・スキルアップを視野に入れて専門分野の診療科などに転職するなら、できるだけ希望に合う職場を見つけやすくするため、看護師求人サイトなどに登録して仕事を探すのも一案です。
30代後半のナースさんの転職理由
30代後半になると、育児が一段落ついたことを理由に、転職より「復職」をしたいと考えるナースさんが多くなるでしょう。
30代後半のナースさんが転職でアピールすべきポイント
30代後半で、復職(カムバック)をしたいナースさんの場合はブランクもそれほど長いとはみなされないため、求人数自体は数多くあるでしょう。とはいえ、労働条件などに関しては個々のニーズが多様化する傾向にあります。希望通りの求人を一般求人情報などで見つけるのは難しいため、看護師専門求人サイトなどを頼りに求人を探すと、ご希望に合う求人をスムーズに見つけられるかもしれません。
40代のナースさんの転職理由
40代のナースさんになると、育児からの復帰のほか、ご家族の介護などで働くペースを落とす目的での転職も増える傾向にあります。
40代のナースさんが転職でアピールすべきポイント
看護師の場合は年齢を理由に求人数自体が極端に減ることはありませんが、それでも40代のナースさんを求める職場は30代までほど多くはありません。
ベテランの経験を求める現場は多いのですが、あまり過去の経験をアピールしすぎると「頑固なのでは」と敬遠される可能性も。
面接などでも、「現場に合わせて働ける余裕」があることをアピールするのが得策かもしれません。
50代のナースさんの転職理由
50代になると、体力の低下を実感して消耗しにくい現場への転職を希望するケースが多くなります。
慢性期病棟や個人経営のクリニックなど、体力負担が少なく緊急性よりも患者さんとのコミュニケーションなどに重点をおける職場へ移る事例が増える傾向にあるでしょう。
50代のナースさんが転職でアピールすべきポイント
50代のナースさんで、すでに管理職に就いているなら現職で管理職を続けるほうがおすすめです。
キャリアアップよりは、ご自身の働き方のペースを見直す意味でのキャリアダウン転職のほうが多いでしょう。
そのため、50代ナースさんの転職は求人数こそ多くないものの、意外に成功しやすいのが特徴。
面接などでも、「どんな働き方がしたいか」をブレずにしっかり伝えられると良いでしょう。
まとめ
ナースさんが転職をする際には、年代を問わず「どんな看護師になりたいか」「どんな働き方を希望しているか」を、面接でしっかりアピールすることが重要です。
転職理由も必ず聞かれますが、ネガティブな理由にならないよう気をつけつつ、あくまで「前向きなキャリアチェンジ」であることをアピールしましょう。
年齢が高いナースさんであまりポジティブな理由が思い浮かばないなら、「働き方を見直したい」「今後は年齢に合ったペースで働きたい」などとアピールするのがおすすめです。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。